『Dr.チョコレート』事件の手掛かりがふりだしに 西野七瀬に送られてきた一枚の写真

『Dr.チョコレート』事件がふりだしに

 前回のエピソードで、2年前の事件の実行犯である沢入(福山翔太)を追いかけた野田(坂口健太郎)。沢入が入っていったのは、かつて野田が研修医として働いていた、つまり唯(白山乃愛)の父・光一(山本耕史)が働いていた海王病院。そして野田は、唯からすでに辞めたはずの北澤(眞島秀和)が海王病院に復職していることを聞かされ、さらに奥泉(西野七瀬)から、北澤と沢入が何かを話している写真が送られてくる。5月13日に放送された『Dr.チョコレート』(日本テレビ系)第4話は、事件の手掛かりを知るであろう重要人物との対峙が描かれる。そう考えると、特別編のようなテイストだった前回も必要な橋渡しになっていたというわけだ。

 Dr.チョコレートのもとに北澤から依頼の電話がかかってくる。それは海王病院に入院している、病院のスポンサーでもある大手企業の橋爪(宇納佑)の膵臓がんのオペの依頼であり、北澤は自分が医療ミスによってがんの進行を見落としていたことを隠蔽しようとしていたのだ。しかし実は、北澤が連絡をしてきたのは野田がかつての同期の堤(佐野弘樹)を使って仕向けた罠であり、野田は北澤のもとへ直接出向く。そして、患者のオペをする代わりに1億円ではなく2年前の事件について知っていることを洗いざらい話すよう交換条件を突きつけるのである。

 結論から先に言ってしまえば、北澤は2年前の事件と関連がないことが判明し、野田の仕掛けた“ギブアンドテイク”はふりだしに戻ることとなる。さすがにまだ第4話では、事件の真相に踏み込むには早すぎる。その代わり今回のエピソードでは、“医療ミス”と“正しさ”というふたつのキーワードをフックにして、“チョコレート・カンパニー”の精神的支柱でもあるうなぎ(斉藤由貴)にフォーカスが当てられていく。素性があまり見えない個性的な面々が集うチームを描くとなれば、それはもうドラマとして必然的な流れであろう。すなわちまだ、このドラマはチームの結束を強めていく段階にあるわけで、それは同時に終盤の展開を左右する重要な要素となることを暗示しているとも取れる。

 勤めていた病院で医療ミスが起き、1人の患者が命を落とした。それを告発した結果、職を追われた過去を持つうなぎ。しかし当時の同僚が病院の院長に就任し、「病院を正しくするために力を貸して」と言われて復帰の話を持ちかけられる。話に乗るべきか悩んでいたうなぎだったが、今回の依頼が医療ミスの隠蔽を目的にしていることを知り、過去の自分を否定することになると参加を拒絶。そして、野田からチームを辞めるよう言い渡されてしまう。

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