スター・ウォーズ・セレブレーションに『アソーカ』キャスト集結 限定映像にファン大興奮

『アソーカ』限定映像にファン大興奮

 現地時間4月7日から10日にかけてイギリス・ロンドンにて開催中の「スター・ウォーズ・セレブレーション」。現地時間4月8日に行われた『アソーカ』のパネルに、ジョン・ファヴロー、デイヴ・フィローニ、ロザリオ・ドーソン、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ナターシャ・リュー・ボルディッツォらスタッフ・キャスト陣が登壇した。

 本作は、かつてアナキン・スカイウォーカーの唯一のパダワンであり、ダース・ベイダーやルーク、オビ=ワン、パドメ、ダース・モールなど正史に登場する数多くのキャラクターと深いつながりを持つアソーカ・タノを主人公にした『スター・ウォーズ』の新たなドラマシリーズ。

ロザリオ・ドーソンが演じるアソーカ ©2023 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

 アニメーション作品『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』(以下、『クローン・ウォーズ』)で『スター・ウォーズ』シリーズに初登場を果たし、ディズニープラスで配信中のオリジナルドラマシリーズ『マンダロリアン』で実写版に初登場したアソーカ。ジョージ・ルーカスと共に『クローン・ウォーズ』を手がけたフィローニは、アソーカというキャラクターが誕生した経緯について、「『クローン・ウォーズ』の作家であるヘンリー・ギルロイと話し合いを行っている段階で、ジョージはアナキンやオビ=ワンなどのキャラクターたちに触れてほしくないだろうと思っていたんです。だから違うアイデアでいくつもりだったのが、ジョージと実際にミーティングをしてみると、出演させてほしいと言われたんです」と振り返る。続けて、「弟子的な存在になるキャラクター案が出ていたから、僕のいとこの名前からまずは“アシュラ”という名前をつけました。そうしたら、ジョージに『アナキンにつくパダワンが欲しい』と言われ、『でもそんなパダワンいないよ』と言い返したら、『アナキンにつくパダワンが欲しい!』ともう一回言われて(笑)。アソーカはそうやって生まれたキャラクターです。ジョージがアソーカと名付けました」とアソーカ誕生秘話を明かした。

 『マンダロリアン』『アソーカ』で製作総指揮を務めるファヴローは、「デイヴ(・フィローニ)が実写版の世界に足を踏み入れようとしていたときから、彼の中に自分が作り出したキャラクターを実写化する計画があることを知っていました。実写版という新しい手法に慣れるまで長いプロセスだったし、実写化されたキャラクターを見慣れるのにも時間がかかりました。『マンダロリアン』のほかのキャラクターはゼロからのスタートですが、視聴者はもう既にアソーカと関係性を築き上げています。最初から見続けてくれた人たちに敬意を表しながら、それほど事前知識がない人たちのこともどうやって引き付けられるかが課題だったので、アソーカを『マンダロリアン』にゲスト出演させることによって、キャラクターに合った俳優と作品のトーンを模索する良い機会になりました」と説明。

(左から)ジョン・ファヴロー、デイヴ・フィローニ

 続けて、「『マンダロリアン』の長所は、ストーリーがつながっていても、回ごとに違う監督を迎えることによって、さまざまな特徴が出せるということ。デイヴが担当したこの回は、黒澤明監督の侍映画を意識した作りになっていました。新しい作品の場合、キャスティングも大変なプレッシャーになっただろうけど、マンダロリアンという、ある程度理解のある環境の中で模索することができ、この方向性が正しいか確認できる良い機会になりました。アニメーション出身の人が持つ独自の感受性やアーティストとしてのビジョンをデイヴが作り上げていくのを僕は見ていました。彼はビジュアルやアートワーク、シネマトグラフィー、ライティングや衣装に明確なビジョンをすでに持っていて、僕はそれがストーリーと融合するプロセスを目の当たりにしました」とフィローニの手腕を絶賛。

 そんなフィローニは、『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』『スター・ウォーズ 反乱者たち』(以下、『反乱者たち』)など『スター・ウォーズ』のアニメーション作品に監督などとして携わってきた人物。「『マンダロリアン』の話をはじめに持ち掛けられたときに、『実写版やったことないんだけど大丈夫?』と責任を感じました。でも『大丈夫、君はやれるよ!』って言われて(笑)。ジョンが信頼してくれたのがすごくうれしかったです」と『マンダロリアン』で実写版を初めて手がけることになったときのことを述懐。続けて、「でも大変でした。『すごく短いシリーズになったらどうしよう!?』って(笑)。なんかヘルメットをかぶった人を撮影しながら、『これが実写版か!』ってね(笑)。慣れるのに1週間ぐらいかかりましたが、『大丈夫、これが普通だよ』とジョンが言ってくれました。彼は僕によって本当に重要な存在だし、いつもサポートしてくれています」と、フィローニもファヴローからのサポートに感謝した。

(左から)ロザリオ・ドーソン、チョッパー

 そしてステージには、アソーカ役のドーソンがドロイドのチョッパーと共に登壇。ドーソンはアソーカを演じることについて、「これほどの歴史あるキャラクターを演じることができてとても幸運です」と話しつつ、「ファンとして『マンダロリアン』と『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』の一部に携われたことも嬉しかったですし、この作品を通して彼女と道のりを共にできて本当に幸せです。皆さんに彼女の現在を見てもらえるのを楽しみにしています」と、8月に配信されることが決まった『アソーカ』に自信を覗かせる。

 また、ドーソンは『アソーカ』にはフィローニの存在が必要不可欠だったとも。「デイヴが毎日セットにいなかったら、不可能だったと思います。彼は知識の大辞典みたいなものですから。新しい何かをすることに対して不安を感じたときに、デイヴ自身が喜んでいるのを見ると安心しました。彼からは、『自分が好きだと感じたものを作りなさい。自分のために作ったものが好きだと感じたら、それが一番だ」という、ジョージ(・ルーカス)の言葉を教えてもらいました。撮影時にデイヴがモニターを見ながらコメントをしてくれて、このキャラクターが正しい方向に進んでいると確認できたのは貴重でした」。

(左から)ジョン・ファヴロー、デイヴ・フィローニ、ロザリオ・ドーソン

 続けて、「もちろん彼とのコラボレーションという形で自分のアイデアやビジョンを共有できることは幸せでしたが、これは彼が何年間もかけて作り上げてきたもので、実写版をずっと望んでいたキャラクターなんです。何度も彼に『本当に大丈夫?』と確認ばかりしています。彼だけでなく皆さんのやさしさに包まれた毎日でした。スタッフのみんなも、『スター・ウォーズ』のタトゥーをしていたり、休日にディズニーランドに行ったりするほど、この世界を愛しているんです。毎日が『スター・ウォーズ』で、本当に愛がある現場でした」と、“『スター・ウォーズ』愛”に溢れる現場でのエピソードを披露。

 フィローニが「実写版のすごいところは、ライトセイバーが実在すること。だけど、持ち帰っちゃいけないって言われました。小道具の人に聞いてみたんですけど……」と続けると、場内からは大きな笑い声が。ファヴローが「僕は『じゃあこのデザイン画は持ち帰るよ!』って持ち帰りましたよ」と話し、ドーソンが「私はアソーカを持ち帰ることができますよ! 着脱が簡単なキャラクターではないので」と話すなど、息ぴったりのトークで会場を賑やかせた。

(左から)ナターシャ・リュー・ボルディッツォ、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、チョッパー

 中盤には、前日に行われた『アソーカ』のプレゼンテーションにも登場したサビーヌ・レン役のナターシャ・リュー・ボルディッツォ、ヘラ・シンドゥーラ役のメアリー・エリザベス・ウィンステッド、そして『マンダロリアン』シーズン2に続きモーガン・エルズベス役を演じるダイアナ・リー・イノサントも壇上に。イノサントは、キャスリーン・ケネディが撮影現場にジョージ・ルーカスを連れてきたときのエピソードを披露。「ジョージがカメラの後ろで監督用の椅子に座っていて、その様子がインターネットで物凄い話題になりました。彼に会えて、私も夢が叶ったという感じで、非現実的な感じがしました。『スター・ウォーズ』の生みの親であるジョージと、次の世代のジョンとデイヴもそこにいて、信じられない光景でした。一生忘れません。あなたたちは最高。あなたたちの仲間意識は私も大好きです」と熱い思いを語った。

(左から)ダイアナ・リー・イノサント、イヴァンナ・サクノ、レイ・スティーヴンソン

 さらに、そんなモーガン・エルズベスの仲間を演じるキャストとして、レイ・スティーヴンソンとイヴァンナ・サクノが登場。スティーヴンソンはベイロン、サクノはシン・ハティというヴィランを演じることが明かされた。

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