『舞いあがれ!』に感じた『MAJOR』との共通点 夢と仲間と家族を愛する主人公に寄せて

『舞いあがれ!』に感じた『MAJOR』

 3月21日(日本時間22日)、第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本がアメリカに勝利し、14年ぶりの世界一に輝いた。逆転サヨナラ勝ちのドラマティックな準決勝に続き、大会MVPとなる大谷翔平が最終回を抑える、しかも、最後の打者が大谷とチームメイトのアメリカ代表主将マイク・トラウトという劇的過ぎる結末となった決勝戦。この美しく“できすぎ”なストーリーにSNSや各国のニュースでは「漫画を超えた」「映画のよう」などの言葉が相次いでいた。そんな言葉と同時に挙がっていたのが、満田拓也による漫画『MAJOR』(小学館)だ。

 『MAJOR』は、主人公・本田/茂野吾郎が幼稚園生の頃から、メジャーリーガーとなり、家族を持ち父親となるまでのおよそ約30年の半生が描かれた長編野球漫画(現在は吾郎の息子・大吾が主人公の続編『MAJOR 2nd』も連載中)。日本のプロ野球選手にも多くの愛読者がいる。今回のWBCは、主人公・吾郎の野球に注ぐ愛や、最終幕の因縁の対決シーンなど、『MAJOR』に重ねる(あるいは超えた)シーンが非常に多かった。

 そんな『MAJOR』がSNSで賑わう中、ふとそのストーリーに共通点を感じたのが、現在放送されているNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』だ。もちろん、『舞いあがれ!』は野球を描いた作品ではないし(近鉄バファローズは重要な要素だが)、主人公・舞(福原遥)と吾郎の性格が似ているとは言い難い。

 ただ、刈谷(高杉真宙)、玉本(細川岳)、さらには渥美(松尾鯉太郎)とかつての仲間たちである「なにわバードマン」たちが再登場するさまや、舞が再び“空へ”の思いを抱き夢に向かっていく姿が、『MAJOR』終盤の展開と重なるところがあるのだ。

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