『舞いあがれ！』が突きつける介護と子育ての違い　祥子は五島を離れる決心ができるのか

　さらには、周囲への貢献意欲が高く、なんでも自分で取り組み自力で生きていくことをモットーとしている彼女にとって、船にも乗れず、住まう場所も変え生活も一変し、自身が誰かのお世話になるような生活は本当に肩身の狭いものなのだろう。甘えるのが苦手なのは祥子もめぐみも舞も同じで似た者同士の3人だが、麻痺した手足を抱えながら、住まいを移したって、船に乗れなくとも祥子には今の祥子にしかできないことが必ずある。

　「できんことは、次、できるようになればよか。そっでな、できんならできることば探せばよかとぞ」とは幼い頃、原因不明の熱にうなされ失敗続きの自分に落ち込む舞にばんばがかけてくれた言葉だ。

　祥子とめぐみは家族と一緒にこの問題にどんな最適解を見出すのか。そして社長の座を退き、母親と一緒に暮らすことを選んだ娘の覚悟に祥子はどう向き合うのだろうか。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『舞いあがれ！』
2022年10月3日（月）から 2023年4月1日（土）まで
総合：午前8:00〜8:15、（再放送）12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K：7:30〜7:45、（再放送）11:00 〜11:15
出演：福原遥、横山裕、高橋克典、永作博美、赤楚衛二、山下美月、目黒蓮、長濱ねる、高杉真宙、山口智充、くわばたりえ、又吉直樹、吉谷彩子、鈴木浩介、高畑淳子ほか
作：桑原亮子、嶋田うれ葉、佃良太
音楽：富貴晴美
主題歌：back number 「アイラブユー」
制作統括：熊野律時、管原浩
プロデューサー：上杉忠嗣
演出：田中正、野田雄介、小谷高義、松木健祐ほか
主なロケ予定地：東大阪市、長崎県五島市、新上五島町ほか
写真提供＝NHK