『大病院占拠』櫻井翔の頭脳を使った鬼との攻防戦 悪役の域を超えた存在感を放つ菊池風磨

『大病院占拠』櫻井翔と鬼の攻防戦 

 同時に、“紫鬼”であった相模は、非常に高い致死性を持つウイルスの被害者である山城琴音の婚約者であったことがわかる。地下4階の研究施設に冷凍保存された琴音の遺体を見て黒鬼(ベッキー)は取り乱すのだが、青鬼、黒鬼、そして赤鬼(忍成修吾)の素性や被害者らとの関係については最終回まで持ち越されるのだろう。少なくとも青鬼は、三郎について「あの男が私を鬼にした」と裕子(比嘉愛未)に語っていた。何らかの因縁があることは明白であり、これまでのエピソードの中でそれにつながる伏線があるとするならば、第1話冒頭のガソリンスタンドの一軒しかないのだが果たして。

 いずれにせよ、三郎が病院内に入り込むことを契機として、監視カメラや鬼たちに勘付かれないように人質たちの脱出を手助けしたり、赤鬼のタブレットを奪取するために巧妙に誘き寄せてさくっと黒鬼と赤鬼を制圧してしまったりなど、病院内を広く使った“vs鬼”の攻防に拍車がかかり、ここにきて“大病院”というシチュエーションを活かした見せ場が高まりつつある。最後の最後で配信の視聴者に対して“正義”を問うた青鬼は、自分自身と長門に致死性の高いウイルスを打ち込む。もはや青鬼は悪役の域を超えて、三郎から主役の座を奪うほどドラマティックな存在に昇華しているではないか。

■放送情報
『大病院占拠』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00~放送
出演:櫻井翔、比嘉愛未、ソニン、白洲迅、宮本茉由、ぐんぴぃ(春とヒコーキ)、平山浩行、津田寛治、稲葉友、阪田マサノブ、笠原秀幸、筒井真理子、渡部篤郎、菊池風磨(Sexy Zone)、忍成修吾、真飛聖、柏原収史、ベッキー、水橋研二、浅川梨奈、森田甘路、大水洋介(ラバーガール)、村上淳
脚本:福田哲平、蓼内健太
演出:大谷太郎、茂山佳則(AX-ON)、西村了(AX-ON)
チーフプロデューサー:田中宏史
プロデューサー:尾上貴洋
音楽:ゲイリー芦屋
主題歌:Snow Man 「W」(MENT RECORDING)
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/dbs/
公式Twitter:@dbs_ntv
公式Instagram:@daibyoinsenkyo_ntv

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