『舞いあがれ!』舞の“飲みニケーション”に注目 新たな夢を持つ久留美は父と向き合うか

『舞いあがれ!』舞のコミュ力が急上昇

 断られても、動じずにギブアップしない。舞(福原遥)が幼少期に比べ、すっかり社交的でメンタルも強くなったと実感させられた『舞いあがれ!』第108話。工業製品や技術に対する舞の知識に感心した我妻(久保田磨希)は、彼女の話を聞く気になり、2人はカフェ「ノーサイド」で飲むことに。

 舞の目覚ましい対人力の成長っぷりには先にも触れたが、彼女は割と“飲みニケーション”をする。今回も、ビールを飲みながら我妻は舞の話を聞いたし、現在会社のパートナーになった御園(山口紗弥加)ともインタビューの後に「ノーサイド」で飲んでいた。しかし、御園と飲んだ時はワインを口にしていたのに対し、我妻との場ではオレンジジュースを飲む舞。そこに、彼女の中の仕事に対する姿勢が窺える。裏を返せば、御園に対しては一緒にお酒を飲めるほど、早い段階から心を許していたとも言えるだろう。

 「ノーサイド」では我妻から厳しくも現実的な言葉を受ける舞。「こんねくと」がIWAKURAの子会社であると紹介すると、遊びでやっているのかと疑われてしまう。「どの工場も今、生き残りだけで精一杯や」と、売れる見込みのないものを作っても仕方ないように思う我妻に対し、舞は「だからです」とすかさず持論を展開した。人々が日々、抱え続けてきた“時代の流れには勝てない”という無気力に対し「だから、新しいことをやるんです。手探りですが、誰もやっていないことをやらないと」と、舞は真っ向から立ち向かう。そのベンチャー姿勢と我妻に対するプレゼーション能力は兄・悠人(横山裕)譲りというか、彼に鍛えてもらったからこそ成長できた部分に思える。

 無事に我妻を説得できた舞は、ランプの試作品作りに乗り出した。その一方で、久留美(山下美月)が久々に貴司(赤楚衛二)を交えて3人でご飯を食べようと舞を誘う。少し前から仕事は充実しているものの、さらに高みを目指したいと話していた彼女だったが、ついに「フライトナース」という新たな目標を見つけたようだ。看護師のキャリアより、救命救急の道を極めるためにドクターヘリに乗って最前線を知りたいと言う久留美。物語は今、2015年。この頃にはすでに2007年から放送されていたドラマ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』シリーズ(フジテレビ系)の人気もあって、雪乃(くわばたりえ)が言っていたように仕事の内容・大変さが一般層にも知られているから話が早い。

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