『大病院占拠』人質のなかに忍び込む内通者 爆弾につけられた10本の導線と鬼の関係性
鬼たちから解放された院長の播磨(津田寛治)に呼び出され、取調室へと向かった三郎(櫻井翔)。しかし播磨の座っている椅子には、立ち上がると起動する爆弾が仕掛けられていた。1時間以内に播磨に残りの罪を自白させなければ爆発する。三郎は鬼たちの監視の目をかいくぐり、爆弾の解除に挑むのである。いつにも増して『ダイ・ハード』のような雰囲気が漂っていた2月25日放送の『大病院占拠』(日本テレビ系)第7話。
三郎側の展開もさることながら、界星堂病院の内部では突入したSIS隊員によって茶鬼(大水洋介)が撃たれてしまい、橙鬼(森田甘路)から助けを求められた裕子(比嘉愛未)はシェルターから出て、茶鬼の手術を行う。回を重ねるごとに鬼たちの持つドラマ性やバックグラウンドが強まってきているわけだが、前回登場したホテル・オシマでの3人の被害者のうち、加賀大輝が橙鬼と茶鬼の兄弟であること、日向聡介という少年が白鬼(真飛聖)と黄鬼(柏原収史)の子供であることが今回正式に判明する。
もうひとりの山城琴音に関しては情報が改竄された形跡が見受けられ、まだ判然としない。この人物が、現時点で素性のわからない青鬼(菊池風磨)・赤鬼(忍成修吾)・黒鬼(ベッキー)のいずれかにつながることは間違いないだろう。
また前回から警察内部に鬼たちの内通者がいることに気付きはじめた三郎。序盤でも“紫鬼”が院内の鬼たちにSIS隊員が潜入したことを報告している。その一方で、裕子は青鬼が人質のなかに内通者を仕込んでいることを耳にしてしまう。つまり実質、病院を占拠した10人の鬼たちに加え、人質を監視するスパイと、警察の動きを報告する内通者=“紫鬼”の12人がいることになる。
シェルターから戻された人質たちがいるICUに帰ってきた裕子は、そのことを“最もスパイである可能性の低い”因幡(明日海りお)に話す。スパイの可能性があるのは若狭(稲葉友)、長門(筒井真理子)、大隅(瓜生和成)、そして安芸(呉城久美)の4名。その誰かが鬼たちに、彼らが探していた“例の場所”の手掛かりを教える。それはシェルターにあったPCで見つけた“地下4階”の存在。そのときに不自然な様子で詮索を避けようとしていた大隅と、目配せをしていた長門は“地下4階”に何があるのか知っている可能性が高い。ということは、若狭か安芸のどちらかに絞られるだろう。