『舞いあがれ!』デラシネで仲良く過ごす福原遥と赤楚衛二 2人の関係に変化は訪れる?
連続テレビ小説『舞いあがれ!』(NHK総合)のヒロイン・舞(福原遥)は、家が隣同士で幼なじみの貴司(赤楚衛二)と、大人になってからもずっと仲が良い。お互いに悩みを相談し合える2人の関係には、これからどのような展開が待ち受けているのだろうか。これまでの舞と貴司を振り返りつつ、今後2人がどうなっていくのか考えてみたい。
小学生の頃、よく熱を出して学校を休みがちだった舞(浅田芭路)。学年が変わって、ほかの生徒はすでに係が決まっている中、担任の教師からどの係をやりたいか聞かれても、すぐに答えられない舞の代わりに、貴司(齋藤絢永)は舞が飼育係をやりたがっていると教師に言ってくれた。久留美(大野さき)と一緒に飼育係をすることになった舞だが、また熱を出して欠席すると、久留美から預かってきた手紙を紙飛行機にして窓越しに飛ばしてくれた貴司。舞と貴司の部屋は、窓を挟んで向かい合っているので、いつでも顔を合わせて話すことができるのだ。
しばらく東大阪を離れ、長崎の五島で暮らしていた時、舞は「大瀬埼灯台」の絵葉書を貴司に送った。貴司は舞が元気になって五島から戻ってきたことがよほど印象的だったのか、その絵葉書を大人になるまでずっと大事に持っていて、営業の仕事が合わず、追い込まれて退職した際に、はるばる大瀬埼灯台に1人で赴き、自分を見つめ直した。一方、貴司の行方が分からず心配した舞だったが、貴司が五島にいると知り、きっと大瀬埼灯台に行ったのだと推測。久留美と一緒に貴司を迎えに行った。
小学生の時から友達の久留美も貴司を理解してはいるが、幼い頃から仲が良かった舞と貴司は、多くを語らずともお互いのことをよく分かっているように見える。相手がつらい時は決して責めるようなことは言わず、肯定し合う舞と貴司。「ふつう」でいることに馴染めず苦しんできた貴司は、「ばんば」こと舞の祖母・祥子(高畑淳子)に「変わりもんや変わりもんで、堂々と生きたらよか」と言われ前向きになれた。
舞が航空学校で出会った柏木(目黒蓮)と交際し始め、柏木が岩倉家を訪れた時、マウントを取るかのように「貴司さん、舞のことはこれから僕が支えていきます。安心してください」と柏木に言われても、貴司は「ええ彼氏やな」と舞にほほ笑んでいた。そのほほ笑みにはどんな意味があるのか、ちょっと気になったが、貴司からは余裕が感じられ、この“勝負”は圧倒的に貴司に軍配が上がったように見えた。
舞が家業の「IWAKURA」を手伝うために「ハカタエアライン」の内定を辞退した時は、久留美は舞がパイロットになる夢を諦めることを納得できない様子だったが、貴司は「なら、そないしたらええ。誰かのために頑張ってる時の舞ちゃんは幸せそうだし」と舞の考えを尊重し、「トビウオは水の中におってもトビウオや」と、貴司ならではの言葉で励ましていた。