『還魂2』コ・ユンジョンが記憶を取り戻す 最終章に向けての鍵は亀?

『還魂2』最終章に向けての鍵は亀?

 3年越しの告白が弟子であり旦那様であるチャン・ウク(イ・ジェウク)への別れの言葉になるだなんて。残り2話となった『還魂:光と影』(Netflixで配信中)では、チン・ブヨン(コ・ユンジョン)がタニャン谷へ行き、ついにナクスの記憶を全て取り戻した。

 そこに現れた本物のチン・ブヨンは、暴走を防ぐのと神力を回復するためにナクスの魂を利用していたと明かす。イ・チョル先生(イム・チョルス)は「ブヨンを助けるためにはナクスの魂を残すことしか方法がない」と言ったり「体の主が目覚めればナクスの魂が消える」と言い出したりと話が二転三転していた。だが、「意図とは違いブヨンの思うままに進んでいる」とのセリフから、イ先生はナクスの魂までも消してしまえるブヨンの神力を想像していなかったのだろう。

 愛する人に悲しくてむごい傷を残したのは自分だと知ったブヨン(ナクス)は、やはりウクの隣にいることに耐えられなかった。シーズン2が始まってからナクスの記憶が戻ってほしいと願ってきたものの、こうなることも分かっていたように思う。ただ「本当に大好きだった」とやっと言えたナクスの本心を、ウクの手を放さなければならない瞬間に聞くのは辛いしもどかしい。

 一方、天附官の官主チン・ム(チョ・ジェユン)は世子コ・ウォン(シン・スンホ)にウクが先王の子であることを明かし、世子の座を脅かす存在であり遠くに置くべきだと忠告する。ところが、どうやら世子はウクと手を組みチン・ムをまやかすつもりらしい。チン・ムの思惑どおりウクには北城に行くフリをさせて、世子は味方のフリをして密団の様子などを探っているようである。

 これまでの世子を見てきても、急にチン・ムに全面的に協力する理由が考えにくく、ウクは「守るために戦いに挑む」と総帥パク・ジン(ユ・ジュンサン)に宣言したのにもかかわらず、すぐに北城へ発つ状況も飲み込み難い。ブヨンにも「早く戻ってくる」と伝えていることから、2人が手を結んでチン・ムの企みや密団の存在を一気に明るみにするつもりなのだろう。

 世子がウクのことを「何かを得るためでなく守るために戦う者」と言ったのは、これから起こることへの世子なりのメッセージにも取れる。もちろんチン・ムは気づくはずもなかったが。2人の関係性は良好ではないが、ウクが持っている剣は“悲しみ、憎しみ、怒り”であると知っている世子は、シーズン1からずっと見守ってきた唯一変わらない人物かも知れない。

 鎮妖院には王命を退けられる“傍牌”があるのだが、院長のチン・ホギョン(パク・ウネ)の力が弱まっていることを理由にチン・ムに奪われそうになってしまう。そこで後継者のブヨンに神力があると試すために提示された条件が、一度入ったら幽霊になっても出られない監獄の鬼島に傍牌を投げ込み1日で取ってくるというもの。実はどちらに転んでもチン・ムにとっては好都合で、成功すればブヨンの神力で確実に「氷の石」を得られることが分かり、失敗しても鎮妖院を手に入れられるというわけだ。鬼島は監獄というよりもこの世界とは違う次元に存在しているような印象である。ブヨンが鬼島で発見した青く光る石は恐らく「氷の石」だろう。チン・ムの話から予測すると、チン・ソルランが200年前にテホ国に混乱を招いたチェ氏の術士を「氷の石」とともに鬼島に閉じ込めたということになる。

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