『還魂2』ファン・ミンヒョンが命懸けの決意 迫力の演技を見せる俳優陣

『還魂2』迫力の演技を見せる俳優陣

「何もしないなら死んでしまえ」

 師匠の言葉によって多くのことを乗り越えてきたチャン・ウク(イ・ジェウク)。だが師匠であり最愛の人を守れずに失ってしまい、何もしないことを選んで死を迎える時が来るのをひたすら願っていた。物語の中盤を迎えた『還魂:光と影』(Netflixで配信中)では、生まれてはいけない罪を背負っている理由を知ったウク、二度と大切な人を失わないために命をかけるソ・ユル(ファン・ミンヒョン/NU'EST)、一人の男を最期まで思い続けたソイ(ソ・へウォン)の姿に大きく感情が揺さぶられることになる。

 血虫によって残り僅かな命となってしまったユル。ソイが体内から簡単に血虫を取り出せたのに対し、ユルが同じようにできなかった理由は、身水源に血虫が居ついて水の気を吸い取っていたからだ。そしてユルの死ぬ覚悟を知ったソイは生きられる方法を探そうとするが、結局見つけられずに逝ってしまった。確かにソイは悪者と呼ばれても仕方ないだろう。けれど汚くて暗い世界にいたソイにとって唯一の光となったユルをただ純粋に慕っていた一人の女性でもある。その光に照らされながら息を引き取ったソイは、結果的にユルがナクスと共に死のうとしたのを食い止めたのである。

 次回予告を確認する限り、幸いにもユルは生きているようだが、生死を表すソ家の灯りが点いたり消えたりしているのを見ると危険な状態であるのは間違いないだろう。ユルを助ける方法は鎮妖院にある。チン・ホギョン(パク・ウネ)の「血虫を食べるのは鳥」という発言から、現時点で登場している鳥は“火の鳥”だ。この“火の鳥”とは世に出ればたちまち干ばつが起きる恐ろしい鳥で、そもそも鎮妖院を作ったのも“火の鳥”を封印させるためだった。となればテホ国に干ばつをもたらして敬天大祭を開いて「氷の石」を手に入れたいチン・ム(チョ・ジェユン)らも手に入れたいに違いない。もし“火の鳥”でユルを救えるのならウクにとってそれが弱みにもなる。ウクからチン・ブヨン(コ・ユンジョン)を離したいホギョンと“火の鳥”が外に出るのを待ち焦がれているチン・ムが手を組んでウクを利用することも考えられるだろう。

 さて、ブヨンは陰陽石に触らずとも記憶が戻ってきているようだ。ウクもナクスを感じ始め混乱してはいるものの距離は確実に近くなっている。ここで惑わされたのは、イ・チョル先生(イム・チョルス)の「ブヨンの力が戻れば記憶を取り戻したナクスは体から追い出される」というセリフだろう。水を枯らせる陶磁器を探せるほどの力が戻ってきたブヨンは、やはり神力によって記憶が戻ってきているのだろうか。ブヨンの神力とナクスの記憶が戻れば以前と同じく2人が存在してしまう。つまり均衡が保てなくなれば再びナクスが暴走しかねないという意味だろう。ただそうだとしても本物のブヨンがナクスを追い出すだろうか。シーズン1でも後から入ってきたナクスの魂をただ傍観し、時には力を貸してくれていた。イ・チョル先生の言葉にはいつも意味があるので、もう少し見守っていきたい。

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