『TOKYO MER』が『コード・ブルー』から継承したレガシー 救命ドラマの新章開く

『TOKYO MER』が継承したレガシー

 『コード・ブルー』1stシーズンの放送から10年以上を経て送り出された『TOKYO MER』は、同作のレガシーを継承する本格的な救命ドラマとなった。鈴木亮平、賀来賢人、中条あやみ、菜々緒たち錚々たる顔ぶれがMERチームを組む。彼らが乗車するERカーは走る緊急救命室だ。最新の医療機器とオペ室を備えたERカーは悪路をものともせず山間部や臨海エリアに出動。外科医また看護師であるメンバーは制止を振り切り、自らの命を危険にさらして傷病者の救護にあたる。そこに助けるべき命がある限り、彼らを止める理由はない。コロナ禍のさなか、視聴者からは使命感に燃えるメンバーを戦隊ヒーローに見立てる感想が多く寄せられた。

 TOKYO MERの前に立ちはだかるのは災害だけではない。立てこもり犯や爆破事件、国と東京都のしがらみ、メンバーの過去、国際テロ組織。これらに対して、生命の尊厳を掲げて挑む彼らは命の守り手としてのヒーローだ。要潤、猪塚健太、工藤美桜、濱正悟ら戦隊、特撮ヒーロー出身俳優が多く出演するのも特徴。もちろんヒーローも完全無欠ではなく人間的な弱さや欠陥を持っており『TOKYO MER』は、ヒューマンドラマの側面も備える。コロナ禍で医療提供体制がひっ迫する中、想定されるあらゆるシチュエーションで人命救助・救護に特化した本作の登場には必然性があった。医療従事者の活躍に光を当てる『TOKYO MER』は『コード・ブルー』が確立した救命ドラマに新しい息吹をもたらした。

■公開情報
劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』
4月28日(金)全国公開
出演:鈴木亮平、賀来賢人、中条あやみ、要潤、小手伸也、佐野勇斗、ジェシー(SixTONES)、フォンチー、菜々緒、杏、鶴見辰吾、橋本さとし、渡辺真起子、仲里依紗、石田ゆり子
監督:松木彩
脚本:黒岩勉
配給: 東宝
©2023劇場版『TOKYO MER』製作委員会
公式サイト:https://tokyomer-movie.jp/
公式Twitter:tokyo_mer_tbs
公式Instagram:tokyo_mer_tbs

■放送情報
ドラマ『TOKYO MER~走る緊急救命室~』リピート放送
TBS系にて放送 ※一部放送されない地域あり
1月2日(月)12:00〜15:00
1月3日(火)6:00〜11:50、12:00〜15:00

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