『君の花になる』にあった陰の努力 7人の個性が花開いた“8LOOM”としての日々
満天の星空のようにペンライトが会場いっぱいに輝いている。この会場にいるのは全員が8LOOMのファンだ。ライバルグループのイベントで歌わせてもらうも、周囲から口々に「誰……?」と言われたり、浮かない顔をしながらも、「これも仕事だ!」と着ぐるみを着ていたりしていたことが、つい最近のようにも、懐かしいようにも感じられる。泣き顔が隠しきれない7人は一体何を思っているのだろう。元高校教師のあす花(本田翼)と、彼女が寮母となって世話をする崖っぷちボーイズグループ・8LOOMの成長を描いた『君の花になる』(TBS系)がついに最終回を迎える。
あす花が寮母となってから、さまざまな出来事があり、7人は少しずつ成長してきた。弾(高橋文哉)はメンバーを頼れるようになり、楽曲制作に専念するようになった。最初は口数が少なく、常に機嫌が悪そうだったが、近頃はメンバーと楽しそうにしている場面も増えてきた。勉強との両立に悩んでいた栄治(八村倫太郎)は、どちらかに専念することをやめた。学ぶことが好きだという気持ちを大事にした結果、“知的キャラ”として、番組で活躍できるように。宝(山下幸輝)と竜星(森愁斗)はダンスコンテストに出場したり、巧(NOA)は食レポで評価されたりして、自信をつけている。お調子者の有起哉(綱啓永)は、相変わらずだが、弾や栄治とのわだかまりがなくなったからだろうか、空回りしているような感じはなくなり、心から楽しそうに見える。常に周りがよく見えていた、なる(宮世琉弥)は、以前はメンバーのフォローをしていたが、今はグループのことを考えて動けるようになった。時に、損な役回りになってしまうが、なるのように動ける人の存在は大切だ。精神的に安定しているなるだからこそ、できる役割といえよう。
パフォーマンス力も格段に上がっている。当たり前のことだが、8LOOMのパフォーマンスは、他の役者で代替ということができないので、演じている7人が実際に歌って踊っている。7人の中には、8LOOMのようなアーティスト活動を本格的にやったことがないメンバーもいたのだが、ドラマの中でのパフォーマンスや12月19日に放送された『CDTVライブ!ライブ!クリスマス4時間SP』(TBS系)の出演は、全くそんなことは感じさせない仕上がりとなっていた。期間限定だということを忘れて、もうずっと前から8LOOMは活動していて、ずっと応援していたような気持ちにさえなる。
彼らをすぐそばで見守ってきた本田翼は、Instagramのストーリーズで「『君花』メンバーの好きなところ1つずつ!」という質問に回答。「1つずつなんて無理です」と答えながら、「ドラマの撮影夜遅くまでやって、その後ダンスレッスンがあって、次の日も朝早く撮影で、空き時間はインスタライブやって……」と8LOOMの多忙さを明かしている。そんな中でも高橋文哉をはじめとした俳優7人が地道な努力を積み重ねてきたからこそ、今のかたちがあるのだろう。本田も「誰1人として疲れた顔してるの見たことなくて、どんな時も元気でいてくれて、キャストもスタッフのみなさんもみんな8LOOMが大好きです」と8LOOMへの愛を語っている。
もちろん8LOOMの熱意はファンにも伝わっている。彼らのファンである“8LOOMY”は急増しており、ドラマと同じく楽曲はヒットチャートにランクイン。SNSでは、「最終回が近づいてきて寂しい」「8LOOM解散なの!? やだよー」などと惜しむ声が相次いでいる。いよいよ最終回。8LOOMメンバー7人の思いをしっかりと受け止めたい。
■放送情報
火曜ドラマ『君の花になる』
TBS系にて、毎週火曜22:00~22:57放送
出演:本田翼、高橋文哉、宮世琉弥、綱啓永、八村倫太郎、森愁斗、NOA、山下幸輝、志田彩良、菊田竜大(ハナコ)、川津明日香、木南晴夏、宮野真守、内田有紀、竹中直人、夏木マリ
脚本:吉田恵里香
プロデューサー:黎景怡、宮﨑真佐子
演出:坪井敏雄、加藤尚樹、宮崎陽平
製作著作:TBS
©︎TBS
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