チョン・ヘイン、『コネクト』を皮切りに世界へ　「国民の年下彼氏」からの脱皮

　韓国ドラマ『コネクト』がディズニープラスにて配信されている。『悪の教典』や『十三人の刺客』などのサスペンスやホラー作品を得意とする日本の三池崇史監督とスタジオドラゴンの日韓のコラボ作品だけあって、日本での関心も高い。

　本作で主人公のドンスを務めるのは、韓国国内でも「国民の年下彼氏」「顔爆撃機」として大人気のチョン・へインだ。本作では、“コネクト”と呼ばれる治癒能力を持つ青年ドンスとして、奪われて失ったはずの右目に映る情景から、連続殺人犯の犯人像を浮き彫りにしていく。

　少し痛々しい面もあり、怪我を負っても自分で治癒する度に“化け物”と呼ばれて生きてきたことを含めドンスに同情してしまう。さらに自分を狙うヤクザたちや、目から見える不可解な現象に恐怖を隠せていない、不死身ながらも怖がっている絶妙な演技を見せてくれる。イケメンとして人気があるにもかかわらず、地味な格好で帽子をかぶり、眼帯をしている。彼の甘いマスクが見えず、少し変わり者っぽく俯くばかり。新たなチョン・へインの一面が本作には詰まっていると言えるだろう。

　チョン・へインは、1988年生まれの34歳。26歳の時にドラマ『百年の花嫁』で俳優デビュー。2016年にはSBS演技大賞新人賞を受賞し、それ以降も数々の賞を受賞している、名実ともに韓国を代表する俳優の一人だ。

　今までチョン・へインを人気俳優に導いてきたキャラクターはどんなものだろうか。彼はドラマ初主演を務めた『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』で人気に火が付いた。ソン・イェジン演じるジナの親友の弟であるへイン演じるジュニは、ジナと同じビルで働いており、いつしか一緒にご飯を食べに行く仲に。「ヌナ（お姉さん）！」と優しい笑顔で呼び、仕事や日々の生活に疲れている30代女子の心を癒してくれる存在だ。この作品で「国民の年下彼氏」という名を付けられ、以降かわいい年下の男の子という印象が強くなっていく。

　『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』以外にも、有名作品に次々出演していたのはご存じだろうか。『トッケビ～君がくれた愛しい日々～』にも、主人公ウンタクの初恋相手テヒ役として特別出演している。キム・シン（コン・ユ）から、少しヤキモチを妬かれてしまう人物でありながら、幼いころシンに会ったことがあるという意外な関係も見せた。野球少年でこちらもさわやかな風貌である。さらに恋のライバルとしての一面も『あなたが眠っている間に』で堪能することができる。予知夢に悩む主人公ペ・スジ演じるホンジュとイ・ジョンソク演じるジェチャン、そしてチョン・へイン演じる警察官ウタクの三角関係に注目。