ナルトの世界を疑似体験できる!? “20年”が刻まれた『NARUTO THE GALLERY』レポート

『NARUTO』の世界を疑似体験

貴重な設定画と「大四次忍界大戦」の壮大な展示

 会場を入ってすぐに目にするのは、名シーンを切り取った特別映像。鑑賞後に先に進むと、「昔、妖狐ありけり」にはじまる第1話の冒頭が九尾の大型パネルと共に描かれる。そこから「波の国編」「中忍試験編」と物語の順で展示が続いていく。注目すべきは入ってすぐ、最初のセクションにあるナルトとサスケ、サクラ、カカシらメインキャラクターのパネル。そこにはなんと当時のキャラクター設定資料が複数見られるようになっている。20年前の資料が見られるなんてかなりレアだ! しかもキャラクター設定のみならず、たとえば「波の国編」での白との戦いで展開された「魔鏡氷晶」のデザイン資料も飾ってある。アニメの中でもクオリティの高い作画が印象的だったこのシーン、設定画の時点でもやはり綺麗だ。

「波の国編」設定・デザイン資料

 資料といえば、今回のギャラリーの目玉の一つであるのが木ノ葉隠れの里を精巧に再現したジオラマ。火影岩を中心に広がる街並みは忍者アカデミーからラーメン一楽まで、実際にナルトたちの住む街のランドマークの位置感がわかるようになっている。なお、木ノ葉の里のジオラマが作られるのはこれが初めてだ。そのジオラマの背後には終末の谷を模した大パノラマも。

木ノ葉隠れの里のジオラマ

 流れる映像は、もちろんナルトとサスケの激突を切り取ったエモーショナルなもの。そこから先に進むと、何と展示ルートそのものが「ナルトの道」「サスケの道」と分岐しているので、もう涙が出てしまいそうになる。その奥に展開されている壮大な展示は、全ての『NARUTO』ファンの心を揺さぶるはず。「大四次忍界大戦」のコーナーの先は、真っ黒なパネルにいくつもの名言が綴られている廊下も。自分の推しの殺し文句は? 泣かされた言葉は? 勇気や学びを受けた名台詞は? 見つけた時、それが大きく載っているか小さく載っているかで、自分がどれだけコアなファンなのかということが客観的に自覚できるのも一興だろう。

終末の谷を模した大パノラマ

 その先にある大迫力シアターも本イベントの目玉。四面スクリーンで上映される映像は、カグヤとの戦い、そして終末の谷の名シーンであるラストバトルだけでなく、感動の名場面も振り返られるコーナーが涙腺を刺激してやまない。

 そして、展示を隈なく堪能した後は充実したショップコーナーにも立ち寄ってほしい。当時、まだ高クオリティのコレクションフィギュアが出回っていなかった時代に比べ、現代の圧倒的な迫力のフィギュアを大人買いする機会としてもよし。プライズ商品をチェックして、今後ゲームセンターに足を運ぶのもよし。会場限定のグッズを買うもよし(個人的な一押しグッズは一楽のラーメンどんぶり)。

 20年前に放送開始されたナルト、その名場面を振り返りながら当時の自分の人生をも振り返ることができる『NARUTO THE GALLERY』。開催は2023年1月31日までとなっている。漫画の原画展なら良く聞くが、“アニメ作品”としては他にもなかなか類を見ない大型イベントなので、ぜひ足を運んでほしい。

■イベント情報
アニメ『NARUTO -ナルト-』20周年記念 NARUTO THE GALLERY
会期:2022年12月10日(土)〜2023年1月31日(火)10:00~20:00(最終入場19:30)
会場:AKIBA_SQUARE(秋葉原UDX内)
入場券:2023年1月31日(火)18:30まで販売中
料金:中学生以上2,400円(税込)、小学生1,300円(税込)※未就学児無料
主催:NARUTO THE GALLERY実行委員会 
協賛:バンダイナムコエンターテインメント、バンダイ、BANDAI SPIRITS、メガハウス、ソニー・ミュージックエンタテインメント、アニプレックス、富士急ハイランド、ニジゲンノモリ
公式サイト:https://naruto-20th.jp 
公式Twitter:@naruto_20th

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