SUPER BEAVER 渋谷龍太が初めて語る、映画漬けの人生 「大切なインプットの源」

渋谷龍太が初めて語る、映画漬けの人生

 映画好きのゲストがオススメ作品を語る、WOWOWで放送・配信中の映画情報番組『フライデーミッドナイトシアター』。司会の山里亮太がゲストと映画の深掘りトークを繰り広げる。

 12月のゲストとして登場するのは、ロックバンドSUPER BEAVERでボーカルを務める渋谷龍太。今回は、12月にWOWOWで放送される作品の中から、渋谷がオススメ映画として、『セブン』『われに撃つ用意あり』『CUBE』の3作品をセレクトして、それぞれの映画の魅力を語った。リアルサウンド映画部では、本番組の収録後に渋谷にインタビューを行い、映画との向き合い方や、自身の音楽活動と映画の関連性などについて話を聞いた。

出かけるのがすごく嫌いな子供だった

――渋谷さんが映画についてメインでお話しする機会はとても貴重なものだと思いますが、今回の番組への出演が決まった時の心境について教えてください。

渋谷龍太(以下、渋谷):めっちゃくちゃ楽しみでした。まず、山里さんとお話しできることが何よりも楽しみでしたし、あと、こういうふうに映画の話をさせていただくのって、僕、多分初めてなんですよね。映画がとっても好きだから、今日一日はすごく楽しみにしていました。

――番組収録の冒頭で、渋谷さんにとって、映画は「なくてはならないもの」「ルーティーン」というお話がありましたが、映画との出会いについて教えてください。

渋谷:初めて映画館に行ったのが、『スピード』を観た時だったんですよ。僕は小さい時からアウトドアが得意じゃなくて、出かけるのがすごく嫌いな子供だったんですよね。両親の配慮だと思うんですが、小学校1年生か2年生の時に初めて映画館に連れてってもらって『スピード』を観て、それから家族で、毎週日曜日の午前に必ず映画を観に行くようになりました。同時期に近所にTSUTAYAができたので、それからは毎週水曜日に3~4本の映画を借りて家でも観るようになって。それこそ、実家がWOWOWに入っていたので、毎月届く冊子を開いて観たい映画を全部リストアップして、Gコードで予約して観ていました。そのルーティーンをずっと繰り返していたので、僕が今まで観てきた映画の半分ぐらいはWOWOWを通して出会ったものだと思います。これは大げさに言ってるんじゃなくてマジです。もしかしたら半分以上だと思います。実家にたまっているWOWOWの冊子、見せたいですもん(笑)。ですので、初めて映画を語る場がWOWOWっていうのは、僕にとって本当に光栄です。めちゃくちゃ嬉しいですし、何より、かあちゃんが一番喜ぶっす。

――番組の中で、数ある映画の中でも、「エクストリームに振り切ったものが好き」というお話がありました。トークの中でタイトルが挙がった『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は、観客を楽しませることに振り切った作品で、逆に、今回セレクトした『セブン』『CUBE』は、その逆の方向に振り切った作品です。そうした過剰な映画が好きな理由について教えてください。

渋谷:マンガとかでも同じことを感じるんですけど、受け手をエンターテインしようとするものがすごく好きで。もちろん、作り手の方のメッセージ性が強い作品やクリエイティビティに特化した作品も好きなんですけど、「こんなことをしたら驚くだろう」とか「こんなことをしたら喜んでくれるだろう」というように、作り手が、受け手のことを想像して思考を巡らせて作った作品が、僕はとっても好きなので。それは、音楽についても同じですね。

――SUPER BEAVERは、「ポップミュージック」という言葉をとても大切にしていますよね。作った音楽をただ発信して終わりではなく、その先には一人ひとりのリスナーがいて、そうした受け手のコミュニケーションを何よりも重んじているスタンスは、SUPER BEAVERのライブを観ているとすごく伝わってきます。ポップカルチャーである映画も、作り手と受け手のコミュニケーションという意味においては、まさに通じるものがあるのだと思いました。

渋谷:ありがとうございます。映画にしても音楽にしても、作ったものの先に受け手がちゃんと見えるものがとても好きなので、今回セレクトした作品もそうした部分に惹かれているのだと思います。受け手としては、作り手の意図にまんまと乗っかる時もあると思うんですけど、そのまんまと乗っかる感覚も気持ちが良いな、と。

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