『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の観測気球? 前作の3Dリマスターは順調な興行

『アバター』3Dリマスターは順調な興行

 先週末から2週間限定で世界公開された『アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター』。一応、触れ込みとしては「12月の『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』公開を控えて世界中で1作目の再上映を要望する声が殺到したため」となっているが、今回のリバイバル上映、興行サイドにとっては『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』が一体どのくらいの規模のヒットになるかを占う観測気球という意味合いもあったはず。結果、206スクリーンで公開された日本では週末動員ランキングの9位。3日間の動員は4万5448人、興収が1億107万3100円。北米を含むワールドワイドでのオープニング興収は3050万ドル(約45億円)。スクリーン数も公開期間も限定された作品としてはまずまずの成績をあげていて、とりあえず作品関係者はホッとしたことだろう。

 自分の回りには今回の上映で初めて『アバター』を観たという人も少なからずいて、そのリアクションは概ね好評。確かに、36年ぶりの続編となった『トップガン』ほどではないにせよ、前作『アバター』から13年の間にも観客はひと回り世代交代している。近年はポストプロダクションで3Dにコンバージョンされた作品ばかりで、本格的な3D映画の公開は途絶えて久しかったが、前作から13年という年月は3D映画がフレッシュなものとしてリバイバルするためにちょうどいい期間だったという考え方もできるだろう。『アバター』に関しては、『トップガン』のように前作のリアルタイム世代が熱狂するという図は浮かびにくいのだが、その代わりに子供の観客を含む若い世代を巻き込むことができたら、13年ぶりの「現象化」もあり得るかもしれない。

■公開情報
『アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター』
全国公開中
上映バージョン(全8タイプ):
IMAX 3D字幕/IMAX 3D吹替、ドルビーシネマ 3D字幕/ドルビーシネマ 3D吹替、4D(3D字幕/3D吹替)、通常版(3D字幕/3D吹替)
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©︎2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

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