『ブラックアダム』新予告を解説 アマンダ・ウォラー登場や『シャザム!』と繋がりも?

 映画『ブラックアダム』の世界がDCEUなら、JSAもDCEUに存在するヒーローチームというわけですね。この映画版(DCEU版)JSAは、ピアース・ブロスナン演じる黄金の仮面を被ったヒーロー、ドクター・フェイトがリーダーのようです。そして屋敷に隠されたスーパージェットで出動。このへん、ちょっとマーベルの『X-MEN』っぽいですね。このジェットがアニメ版のジャスティス・リーグに登場したジャベリン号に似ています。ドクター・フェイトの元にいるのが翼の超人ホークマン、緑色の竜巻娘サイクロン、そして体のサイズを変えられる(巨人)になっているアトム・スマッシャーです。彼らがJSAのメンバーというわけです。

 ここにすごい兵器をもった武装集団が出てきます。多分彼らはDCコミックにおけるインターギャングという犯罪者たち。もともとはスーパーマンのコミックに登場する犯罪集団でしたが、後に宇宙魔神たちの兵器を手に入れ武装。スーパーヒーローとわたりあえる脅威となりました。インターギャングもブラックアダムを狙っていた?

 そして2分4秒目ぐらいに登場する赤い鬼というか悪魔のようなキャラ。これは恐らくサバックというヴィラン。コミックではシャザムやブラックアダムが呪文を唱えることで“シャザム”に頭文字をつらねる6人の神様の力をえますが、サバックは6人の悪魔悪魔サタン、アイム、ベリアル、ベルゼブ、アスモデウス、クラテイスの頭文字からとった名前・呪文であり、これを唱えることで6人の悪魔の力をえるわけです。今回ブラックアダムは破壊神ですから、ブラックアダムVSサバックは破壊神VS悪魔というすごい戦いになるわけです。

 予告編の冒頭のシーンでブラックアダムが海に沈んでいるシーンはスーパーマンを描いた『マン・オブ・スティール』を彷彿させるし、また弾丸をつかんだり飛行機と絡んだりとスーパーマンを意識させる演出が多い。つまりブラックアダムはスーパーマンに匹敵する超人ということです。そして彼はこの力を「授かりもの=ギフト」ではなく、「呪い=カース」と言っています。これはトビー・マグワイアの『スパイダーマン』でピーターも言っていましたね。こうしたヒーロー映画の伝統を受け継ぎながらドウェイン・ジョンソンがどんな暴れっぷりをみせてくれるのか、楽しみです。さらにJSAもかっこいい。やはりホークマンのビジュアルとかしびれます。ドクター・フェイトも様々な魔術を使いますが、この先のDCEUにおいて彼がMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)におけるドクター・ストレンジ的役割を果たすのかもしれません。

 先にも書いたように、コミックではシャザムのライバルとして登場しました。シャザムの続編映画『シャザム!~神々の怒り~』が2023年3月17日に日米同時公開と発表されました。『ブラックアダム』に『シャザム!~神々の怒り~』につながるネタがあるか、あるいは『シャザム!~神々の怒り~』に何らかの形でブラックアダムが登場するか? このへんにも期待したいところです。

■公開情報
『ブラックアダム』
12月2日(金)全国ロードショー
監督:ジャウマ・コレット=セラ
製作総指揮・主演:ドウェイン・ジョンソン
出演:ピアース・ブロスナン、サラ・シャヒ、ノア・センティネオ、アルディス・ホッジ、クインテッサ・スウィンデル
配給:ワーナー・ブラザース映画
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