『サンダーボルツ』メンバー詳細も 「D23 Expo」で明らかになったMCU最新情報まとめ

「D23 Expo」発表のMCU最新情報

 こんにちは、杉山すぴ豊です。ここ最近のマーベル、DCのアメコミヒーロー映画まわりのニュースや気になった噂をセレクト、解説付きでお届けします!

 現地時間の9月10日夜、日本時間の11日深夜、アメリカのアナハイムで開催されているディズニー・グループのコンベンション、「D23 Expo 2022」において、マーベル・スタジオの発表がありました。その内容をふまえつつ、今後のマーベル・シネマティック・ユニバース(以下、MCU)の展開について考察していきたいと思います。なお今回僕は、サンディエゴ・コミコンの時とは異なり現地取材していないので、リアルタイムで配信・発表された情報を元に、僕が気になった3つのポイントについてご説明いたします。

ティム・ブレイク・ネルソンが奇跡の復活

 2024年5月3日に米国公開予定で、サム・ウィルソンが新キャプテンとなる 『キャプテン・アメリカ:ニュー・ワールド・オーダー(原題)』。この作品になんと! ティム・ブレイク・ネルソン演じるサミュエル・スターンズこと“ザ・リーダー”が再登場するということです。このキャラは2008年の『インクレディブル・ハルク』に登場。培養していた“ブルース・バナー”、つまりハルクの血が頭の傷口にしたたり落ち、体内に吸収されるという描写があります。このキャラはコミックでは“ザ・リーダー”というヴィランになり、脳細胞がハルク化=つまり超知性的な存在になるのです。

 もし『インクレディブル・ハルク』の続編が作られていたら、当然次のヴィランになっていたハズです。この傷口からブルースの血が侵入するだけでハルク化するというのは、いまの『シー・ハルク:ザ・アト―ニー』でジェニファー・ウォルターズがシー・ハルクになるきっかけとしても使われている設定です。それにしても『シャン・チー/テン・リングスの伝説』でアボミネーション、そして今回の『キャプテン・アメリカ:ニュー・ワールド・オーダー』で“ザ・リーダー”と『インクレディブル・ハルク』のキャラがこういう形で復活するとは。これってハルクまわりの映画が作られることの布石でしょうか?

MCU版「狼男」が広げる可能性

 1972年に発表されたマーベルのホラーアクション・コミック『ワーウルフ・バイ・ナイト』がついにドラマ化。ディズニープラスでハロウィンシーズンの10月7日から配信です。ワーウルフとは人狼のことです。この「D23 Expo 2022」で解禁された予告編は、昔の怪奇映画を思わせる白黒画面で、さらに腕がちぎれたりとバリバリのホラー・テイスト。ただコミックではジャック・ラッセルという男が狼男に変身しますが、モンスターというより怪物ヒーローなんですね(あえていうならウルフガイみたいな)。果たしてこのドラマがホラーなのかホラー系ヒーローものになるのか楽しみです。

 さて、この『ワーウルフ・バイ・ナイト』のこの先のMCUとのリンクも気になるところ。もともとムーンナイトはこのコミックでデビューしたし、また狼男がいる世界というのは吸血鬼もいるわけで、マハーシャラ・アリ出演のヴァンパイアハンター映画『ブレイド』ともリンクします。さらに『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』に登場した禁断書ダークホールドも原作ではこの狼男と関わってきます。

 さらにさらに『ソー:ラブ&サンダー』でソーと狼女のロマンスも描かれましたよね。と、この狼男に関係するパーツはすでにMCUでばらまかれています。そして今回の予告編で1分5秒目ぐらいにチラっと映る異形のモンスター。これはマーベルの怪物ヒーロー、マン・シングっぽい。マン・シングはコミックでは沼に棲む植物怪人(DCのスワンプ・シングみたいなキャラです)。このマン・シングは『マイティ・ソー バトルロイヤル』の時にグランドマスターが支配する惑星サカールの建物になぜかその顔が彫られていました。マン・シングも本作でMCUに本格的デビューでしょうか? 出演者はM・ナイト・シャマラン監督のホラー映画『オールド』(2021年)のガエル・ガルシア・ベルナル、『ザ・ネバーズ』(2021年)のローラ・ドネリー。監督がなんとMCUの『スパイダーマン』シリーズや『ソー:ラブ&サンダー』さらに『THE BATMAN-ザ・バットマン-』の曲を手掛けた作曲家マイケル・ジアッチーノです。

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