『六本木クラス』平手友梨奈VS新木優子の勝負は形勢逆転 葵と優香の正反対のアプローチ
一方で、相手への期待ばかりが募り、それが目に見えぬ圧や鎖となり、自分自身の首を締め身動きが取れなくなってしまっているようにも見えるのが、新の高校時代の同級生で初恋相手、そしてライバル会社「長屋ホールディングス」の優香だ。
新と優香が良い雰囲気になりキスしそうになったところを「ディフェーンス!」と言って割って入り、優香の口を抑え阻止する葵の鮮やかさはいまだ鮮烈に印象に残っているが、まさにここにきて形勢逆転が見られた。葵は優香の受け身の姿勢を「何もしなくてお願いばっかり」と一蹴していたが、その言葉通り、優香は葵のように自分の気持ちを新に正直にぶつけるタイミングが少し遅かったのかもしれない。
どこかでボタンを掛け違えた恋愛というのは往々にして女性側の方が“沼り”やすく、今まで自分のことをずっと優しく愛おしそうに眼差してくれていた新の瞳が今は自分ではない相手――葵の姿を追い、捉えていることに気づいた時のショックや後悔たるやお察しはする。
それゆえついつい口を突いて出てくるのは「新は私を自由にしてくれるんでしょ?」「新は私のことだけ好きでいてよ!」と、どこまで言っても新を試すような、過去の約束にすがるしかないお願いばかりで、どうしたって言葉尻には新を責めるようなニュアンスが滲んでしまう。自分でもその可愛げのなさに嫌気が差し、新の気持ちを引き留められないと察すると「冗談」と強がってしまうのもまた優香らしい。改めて第11話は葵と優香のアプローチの違いが如実に表れた回だった。
いよいよ本作も最終章突入。次回予告によると「葵が好きだ」と初めて明言する新の声が響くも、その声は、想いは葵本人に無事届くのだろうか。
■放送情報
『六本木クラス』
テレビ朝日系にて、毎週木曜21:00〜21:54放送
主演:竹内涼真、新木優子、平手友梨奈、早乙女太一、鈴鹿央士、香川照之、稲森いずみ、緒形直人、光石研、中尾明慶、矢本悠馬、さとうほなみ、近藤公園、田中道子
原作:チョ・グァンジン『六本木クラス~信念を貫いた一発逆転物語~』(ウェブ漫画/電子マンガ・ノベルサービス「ピッコマ」掲載中)、チョ・グァンジン/キム・ソンユン『梨泰院クラス』(テレビシリーズ/JTBC)
脚本:徳尾浩司
演出:田村直己、樹下直美ほか
音楽:高見優
©テレビ朝日
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