『六本木クラス』竹内涼真の“動揺”が心憎い 平手友梨奈らが表現する巧みな4年の月日

『六本木クラス』巧みな4年の月日の変化

 ドラマ『六本木クラス』(テレビ朝日系)も、いよいよ最終盤に突入。テレビ番組『三ツ星スタジアム』での料理対決は二代目みやべが勝利を掴み、不動産業界の大物・田辺(倍賞美津子)からの多額の投資をゲット。そこから4年の時が流れ、2022年の現代へ。株式会社RCは東京ミッドタウンの前に自社ビルを建てるほどの一流企業に成長していた。

 新(竹内涼真)はスポーツカーに乗って颯爽と出勤。葵(平手友梨奈)は出社前に鏡の前でリップを塗り直し、イヤリングに触れ、「レッツゴー」と自身に言い聞かせる。途中からスーツを着た亮太(中尾明慶)とりく(さとうほなみ)が合流。社員たちを従えて始まるのは経営戦略会議で、亮太の口からは「ステークホルダー」といったビジネス用語まで飛び出すほどに、4年の歳月は彼らをビジネスマンとして一気に成長させたことを伝えている。

 だが、会議が終わった途端、亮太は本部長という位置を忘れて「兄貴ー!」といつものように叫び、ソファーの上にゴロン。会社や一人ひとりの立場は大きく変わったが、新、葵、亮太、りくの4人の関係性はあの日と変わらない。様々な壁を越えてきた分、絆はより深まったと捉えるべきだろうか。

 深まっているのは葵の新に向けた愛も同様だ。新がRCで目指すのは長屋を抜いた日本のトップ。そのために新は葵が立てたスケジュールをこなすのみ。そんな揺るぎなき新の信念に葵は「はぁ……これだから好きなんです」と頬を抑えるも、「そういうのはやめろ」と新は葵に注意する。

 あくまで葵は敏腕なRCのマネージャーであり、女としては見ていないというのが新の経営者としてのポリシーであったが、彼女の一途な恋のアタックはボディーブローのようにじわじわと効いてきている。葵の当初の目論見は2年がかりの計画だったが、4年かかってようやくといったところだろうか。葵はお気に入りの社長席に座り、新にネックレスをおねだりしたり、新から上着をかけられ「幸せ」と眠気まなこにつぶやいたりと、葵は積極的に新へとアプローチを仕掛けてきた。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる