『ビッグマウス』謎が残った最終回 圧倒的演技力のイ・ジョンソク、少女時代ユナの決断

『ビッグマウス』謎が残った最終回

 ディズニープラスで配信中の『ビッグマウス』が最終回を迎えた。初回6.2%でスタートした視聴率は最終回で自己最高を更新し、首都圏では13.9%に(※1)。最終週の放送も韓国の地上波週間視聴率TOP20の5位で終幕を飾った。

※以下、ネタバレあり

 フィナーレを迎えた第15話、第16話は、九川市長選に立候補したパク・チャンホ(イ・ジョンソク)と、現市長のチェ・ドハ(キム・ジュホン)による選挙戦を軸に、NRフォーラムの不正を世に知らしめる緊迫した展開に。NK化学が開発したNF9の生成過程で生じた、放射能汚染水を海に流していたことがわかり、チャンホの妻コ・ミホ(イム・ユナ)は、汚染水を流している養魚場を襲撃し、証拠動画を撮影する。チャンホを守りたい一心で行動したミホの勇気と行動力には感嘆するが、結果的に悲しい結果になってしまったことがやるせない。

 チャンホは弁護士として矜持を持ち、法でドハを裁くことを信念としていた。そのチャンホが、愛する妻であるミホを失い、感情を失くしてしまったかのような能面のような表情になり、ドハへの制裁を下す。

 チャンホは、ミホがこの世を去る前に残した言葉である、「いいビッグマウスになってほしい、優しい正義のビッグマウス」の言葉の通り、恵まれない施設に匿名で多額の寄付をしたりと2代目ビッグマウスとして生きていく。

 第1話からビッグマウスが誰なのかで盛り上がり、複数の謎とスピード展開で進展するも、謎が明かされずに物語が終わった部分も多い。

 論文には何が書かれていたのか、NF9はどんなものか、集めた血液は何に使用していたのか、DV元夫ハン・ジェホ(イ・ユジュン)による凶行の末に亡くなったチャン・ヘジン(ホン・ジヒ)は? 亡くなったカン会長(チョン・グクファン)の連続殺人鬼のサイコパスの息子は? “あとは視聴者の想像におまかせします”が多く、スカッとしたサイダーの終わり方ではなく、“炭酸の抜けたサイダー”の終わり方だったというネット上の声も多かった。

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