南沙良、“陰のある役”はやりやすい? “型にはまらない表現”ができる役者へ

南沙良、“型にはまらない表現”への意欲

 『ドラゴン桜』(TBS系)、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合)など数々の話題作に出演する南沙良。現在公開中の主演映画『この子は邪悪』では、過去の事故により心に傷を負った少女・窪花を演じ、新たな魅力を放っている。「陰のある役をやらせていただくことが多い」と語る南に、役作りや表現への意欲について話を聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

意識したポイントは「表情の作り方」

南沙良

ーー『この子は邪悪』について、南さんご自身も「初めて挑戦させていただくテイストの作品だった」とコメントされていましたが、完成した作品をご覧になっていかがでしたか?

南沙良(以下、南):内容をわかっていてもビックリする場面が何箇所かありました。結末を知っていても、「ここはどうなるんだろう」というふうに、ワクワクしながらすごく楽しんで観ることができました。

ーー今回演じられているのは、過去に家族で交通事故に遭い、心に傷を負った少女・窪花です。

南:家族の中で自分だけが助かったことに対する罪悪感だったり、花自身が抱えているものが見える瞬間を表現できたらいいねという話を監督ともしていたので、そこは自分としても意識しながら演じたポイントではありました。

この子は邪悪

ーー作品を観ていても思いましたが、なかなか難しい役どころですよね。

南:すごく難しかったです。私はいつも何かを抱えていたり、陰のある役をやらせていただくことが多いんですけど……(笑)。でもどこかに自分と通じるものがあるので、やりにくいということはなく、むしろやりやすい印象です。

ーー過去のインタビューでも「陰のある役のほうが、自分と重なる部分がはっきりと見えるのでやりやすい」と発言されていましたよね(参考:南沙良、『ドラゴン桜』で女優としての成長を実感 早瀬菜緒役は「自分と一番遠い存在」)。でも『この子は邪悪』の花は、共感とかは全くできないタイプのキャラクターじゃないですか?

南:でも、「この気持ちはわかるな」と思えることは部分的にあったので、そこを頼りにしながら頑張りました。

ーー明るいキャラクターを演じられたのは、ここ最近で言うと『ドラゴン桜』(TBS系)の早瀬菜緒ぐらいですよね。

南:そうですね。それまで陰のある役ばっかりだったので、『ドラゴン桜』の菜緒は真逆の性格だったので新鮮でした。私自身、普段めちゃくちゃテンションが高いわけでもないので、役に対して、さっき言ったような「この気持ちはわかる」という瞬間があまりなくて。どうやって寄せていけばいいか考えることが多かったです。だから逆に、今回の花はやりにくい部分が一切なくて。あえて挙げるとしたら、表情の作り方は意識したポイントではありました。

この子は邪悪

ーー花のお父さん、司朗役の玉木宏さんの狂気ぶりもすごかったですよね。

南:本当にすごかったです。玉木さんとは今回が初めての共演だったんですけど、ものすごく優しい方でした。だからこそ、常に役とのギャップを感じていました(笑)。玉木さん自身がものすごく優しい方だからこそ、“マイルドな狂気”という感じで、リアルでした。

この子は邪悪

ーー本作が映画単独初出演となる大西流星(なにわ男子)さんとの共演シーンも多かったですよね。

南:実際に撮影に入る前から明るい方なんだろうなと思っていたんですけど、実は現場であまりお話する時間がなくて……。ただ、初めて本読みでお会いしたときに、熱心に台本に文字を書き込んでいて、すごく真面目な方だなという印象を受けました。

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