『純愛ディソナンス』抗えない愛を芝居で表現する中島裕翔　次回思わぬ刺客の再登場か

　すれ違う2人の想いにやきもきしてしまう1時間。相手の存在が重く大切なものであるからこそ簡単に言葉にできない正樹と冴は、陰でサポートしあうつもりの行動が互いへの不信感に繋がり衝突してしまう。だがここで初めて2人はぶつかり合うことを選べたのだ。教師と生徒、既婚者と独身といつも立場が2人を阻み、思ったことさえ伝えられずに過ごしてきた正樹と冴が初めて本音でぶつかりあった瞬間だった。そして仲直りの時、それぞれの心に抱いていた熱い想いが溢れ出す。涙ながらに正樹への想いを熱弁する冴は、自分の存在が迷惑にならないようにと苦しい想いを抱えながら正樹を愛していたのだ。

　そして正樹の方も、冴を守るために必死で動き、時には敵を作り、誤解をされながらも愛を貫いてきた。「俺はお前のことが、どうしようもなく好きなんだよ」と声を荒げる芝居で正樹の想いに向き合った中島裕翔の姿に息を呑んだ。それは、中島が演じてきたクールでどこか引いた目線から見た世界にいる正樹ではなく、冴に惹かれ、抗うことのできない愛にほだされている正樹であった。その変化があまりにはっきりと受け取れたことに心打たれる。中島の真っ直ぐな瞳と強い目力、広い肩で冴役の吉川愛を包み込む姿に、 正樹の覚悟が改めて感じられる。ラストスパートにかけて、2人の想いの強さが重要になるシーンで、正樹と冴の結びつきを改めて突き付けられた思いだ。

　あまりに一途でけがれのない恋が描かれたかと思いきや、物語はまたもサスペンスへと引きずり戻される。ラスト2分で描かれた加賀美からの手紙と、刑務所でのあの表情に背筋が凍る。正樹と冴は、結ばれたその手を離さないまま最終回を迎えられるだろうか。次週、思わぬ刺客の再登場が物語を大きくかき乱す予感だ。

■放送情報
木曜劇場『純愛ディソナンス』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00～22:54放送
出演：中島裕翔、吉川愛、比嘉愛未、高橋優斗（HiHi Jets／ジャニーズJr.）、筧美和子、和田正人、畑芽育、藤原大祐、神保悟志、手塚とおる、眞島秀和、富田靖子、光石研、佐藤隆太ほか
脚本：玉田真也、大林利江子、倉光泰子、武井彩
演出：木村真人（共同テレビ）、土方政人（共同テレビ）、菊川誠（共同テレビ）
プロデューサー：森安彩（共同テレビ）、関本純一（共同テレビ）
編成企画：高野舞
主題歌：Hey! Say! JUMP「Fate or Destiny」
制作：フジテレビ
制作・著作：共同テレビ
©︎フジテレビ
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