『ちむどんどん』三郎・房子・多江、若き男女3人の恋物語 ラフテーに込められた思いとは

『ちむどんどん』若き男女3人の恋物語

 それは三郎と結婚した多江(長野里美)も同様だった。第81話の「自分と誰かほかの人の生き方を比べても仕方がない」や、第82話で口にした「今はもう親が決めた相手と結婚しなきゃいけない時代でもない」が三郎と房子を指していることは明らかだ。県人会会長の妻として2人の関係を知る機会もあったと思われ、多江なりに言葉にできない思いがあったことが伝わってくる。

 房子たちが暢子と和彦に思いを貫くように助言するのは、自らの苦い体験があるからだ。暢子も重子(鈴木保奈美)から「住む世界が違う」と和彦との結婚を反対されており、房子と三郎の教訓は、直接的には暢子たちに向けられたものである。もう一人、三郎たちと重なり合うのが二ツ橋(髙嶋政伸)だ。房子をかばって権田(利重徹)から店を守ろうとする二ツ橋は、若き日の三郎とシチュエーションが似通っており、房子に思いを募らせる点でも共通する。こちらの進展も見守りたい。

■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる