『ユニコーンに乗って』ついに佐奈に気持ちを伝えた功 坂東龍汰は変幻自在に役柄にマッチ

『ユニコーンに乗って』変幻自在な坂東龍汰

 「ドリームポニー」(以後、「ドリポニ」)の鮮やかな快進撃が始まった『ユニコーンに乗って』(TBS系)第5話。スタートアップ企業向けのビジネスコンテスト(以後、ビジコン)で見事優勝し、賞金1000万円を手に入れる。今話でも小鳥(西島秀俊)があらゆる方面でコミュニケーションの潤滑油の役割を務めていた。

 ビジコンの二次審査に向けて、「スタディーポニーキャンパス」内での広告の営業回りをした際、新たな試みに二の足を踏む企業が続きなかなか賛同が得られないとふと弱音をこぼしそうになった佐奈(永野芽郁)に、すかさず「でも開拓のしがいがありますね」とポジティブに転換した言葉をかけ、暗雲立ち込める隙を与えない小鳥。新聞記事から業界課題についても自然とヒアリングし、佐奈の商談をそっとアシストするのも見事だ。

 また、審査前に緊張する佐奈に「目の前にいる人を“助けたい人”だと思ったらどうですか?」と提案し、彼女の不安を取り除きマインドを一気に変えさせる。

 さらに、最終審査目前に起きた思わぬトラブル時にも小鳥の咄嗟の気の利いた立ち振る舞いでピンチを切り抜ける。海斗(坂東龍汰)の高度なプログラミングスキルのおかげで、たちまちさらに磨き込まれた最先端なアプリが仕上がるも、これには大量のメモリを要するため高スペックなスマホでないと快適に動作しないことがわかる。もちろん“ITの力で全ての人が平等に学べる場所を作りたい”を理念に掲げている佐奈はこのバージョンアップに反対し、功(杉野遥亮)もすぐさま改良しようと言い出す。ビジコン最終審査を目前に控え時間もない中、前話で課金制度の導入を提案した時と同じような展開に見舞われた海斗は、いよいよ愛想を尽かしオフィスから立ち去ってしまう。そんな海斗の居場所を突き止め迎えに行くのももちろん小鳥だ。「海斗さんがいなければ、スタディーポニーキャンパスは生まれませんでした。私の自慢の同期です。ビジコンに海斗さんと一緒に出たいです」と、小鳥はいつだって相手が言ってほしい言葉を絶妙なタイミングで過不足なくくれるのだ。痒いところに手が届きすぎている。一度こちらから一方的に振り解いてしまった手をもう一度自分から結び直すのはなかなか難しく勇気がいるものだ。そんな時に小鳥はそっと相手に帰って来られる居場所を用意し差し出す。

 コミュニケーションに一癖も二癖もある天才プログラマーの海斗役を演じる坂東龍汰は、『真犯人フラグ』(日本テレビ系)で主人公を演じた西島秀俊と共演しており、同じ職場の配送ドライバー役を務めた。時に気になる表情を覗かせる役どころで視聴者に様々な想像を掻き立たせるのに一役買っていた。『この初恋はフィクションです』(TBS系)では、佐奈の妹・依里役の武山瑠香と共演し、クラスメイト役を演じていた。ここでは、クラスの人気者で根っからの陽キャラを好演し、本作での海斗とはまさに対極にいる役柄にも見事マッチしており、改めて彼の変幻自在ぶりに驚かされる。

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