“主人公”不在の『ブラックパンサー』続編、『アバター』新作と『アクアマン』に共通点?

『ブラックパンサー』続編、意外な共通点

 こんにちは、杉山すぴ豊です。ここ最近のマーベル、DCのアメコミヒーロー映画まわりのニュースや気になった噂をセレクト、解説付きでお届けします!

 今週いよいよ『ソー:ラブ&サンダー』が公開です。この次に劇場公開されるマーベル・シネマティック・ユニバース(以下、MCU)作品は『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー(原題)』(11月11日全米公開)となります。2018年に大ヒットした『ブラックパンサー』の続編。しかし主人公を演じたチャドウィック・ボーズマン氏が逝去。マーベル・スタジオはボーズマン氏の代役を立てないと明言しています。つまり前作の主人公不在での続編ということになります。それ故、どんな内容になるのかが注目されているわけですが、噂通りブラックパンサーの故郷ワカンダ国と海底王国アトランティスの戦いを描く物語になりそうです。

 そしてマーベル・コミックの中でも古参かつ人気の超人ネイモア・ザ・サブマリナーが本作でMCUにデビューするようです。複数の海外エンタメサイトが『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー』のプロモーション用のビジュアルを入手。そこにネイモアの姿が確認されたので、この噂が裏付けられる形となりました。

 ネイモアというのは海底王国アトランティスの王で超人。コミックでのデビューは古く、1939年です。マーベルの前身でありタイムリー・コミック社によってデビューしました。“同期”にヒューマン・トーチ(後の『ファンタスティック・フォー』に出てくる同名キャラとは違います)という火炎人造人間がいます。出版社としては水のネイモアと火のヒューマン・トーチという対比だったのかもしれません。

 基本的に海のことが大事で、人類(地上人)を守るというヒーローではありません。コミックではしばらくブランクがあり、1962年のファンタスティック・フォーのコミックで復活。以来、マーベルのヒーローの時には味方、時にはヴィラン的に活躍しています。MCUにも登場が期待されているキャラの一人ではありました。『アイアンマン2』や『アベンジャーズ/エンドゲーム』でネイモアというかアトランティスの存在を示唆する描写・セリフがあったりもします。それがついにスクリーンデビューというわけですね。

 ネイモアを演じるのはテノッチ・ウエルタ。Netflixドラマ『ナルコス:メキシコ編』や最近だと『フォーエバー・パージ』に主役キャラの一人として参加しています。個人的にネイモアがMCUに登場するとしたら『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』かMCU版『ファンタスティック・フォー』ではないかと予想していました。というのもコミックではネイモアは“イルミナティ”のメンバーだし、先にも書いたようにコミックではファンタスティック・フォーと縁のあるキャラだからです。けれどブラックパンサーに絡むとは。これはこれでいいデビューの仕方ですね。MCU初の水中アクションとして期待できそうです。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「映画シーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる