King & Prince 神宮寺勇太が働く人に“気づき”を与える 『受付のジョー』は新しい働きドラマ

新しい“働きドラマ”『受付のジョー』

 2022年春ドラマで面白い試みをしている作品がある。King & Princeの神宮寺勇太が主演を務める『受付のジョー』(日本テレビ)だ。

 これまでも、総務部が舞台の『ショムニ』(1998年ほか/フジテレビ系)、経理部を舞台にした『これは経費で落ちません!』(2019年/NHK総合)など、1つの部署に特化した作品は数多く存在するが、本作はその中でも珍しく、受付にスポットを当てている。

 『受付のジョー』のあらすじは、広告代理店の営業マン・城拓海(神宮寺勇太)が、あまり深く考えずにプレゼンした“受付デジタル化計画”が採用され、3カ月以内に受付嬢全員をリストラする形に……。城は、猛反発する彼女たちのことを理解するため、自ら受付の仕事に飛び込む、というもの。

 回を重ねるごとに、受付嬢の大切さを思い知らされていく城。今後は、新しい受付の形“デジタルとヒューマンのハイブリット化”を目指す彼の奮闘ぶりも楽しみのひとつだが、見どころはそれだけではない。働く大人たちが、今一度襟を正すポイントがちりばめられているのだ。

 城は受付チームとして働く中で、社員たちが彼女たちを見下していることに気づく。あるとき、彼の先輩で営業部成績No.1の西大輔(田村健太郎)が、他社を呼び込む相談会のチラシを制作。受付嬢の写真を勝手に使用し「おいしいお茶と笑顔でお待ちしております」との文言を記載した。さらに、城がお茶を準備していると「お茶なんか受付の子に頼めよ」と暴言。城は西に「受付の仕事はそういうことではありません。受付のみなさんは、受付のプロなんです!」と注意した。

 また、受付嬢の派遣社員・熊本淑子(美山加恋)が会社の不正を偶然見つけ、下請け会社にリークした際には、企画部次長が怒鳴り込んできて「派遣は派遣の仕事だけやってりゃいいんだよ。俺ら社員の邪魔をしないでくれ。受付がなくなる前に、ウチの会社をやめさせてやるからな!」と問題発言。城は、大ごとになる前に問題を防げたのにも関わらず、彼女を脅した愚行に「派遣、委託先……会社を支えてくれている人を大切にしない人が、心に響く広告を作れると思いますか!?」と怒りをぶつけた。

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