「カリコレ2022」全上映作品発表 ロジャー・コーマン特集やパク・ソダム出演『福岡』も

「カリコレ2022」全上映作品発表

 7月15日から8月11日にかけて新宿シネマカリテで開催される映画祭「カリテ・ファンタスティック!シネマ・コレクション2022」の全上映作品が発表された。

 「カリテ・ファンタスティック!シネマ・コレクション(カリコレ)」は、2014年から開催されている、東京・新宿のミニシアター、シネマカリテが贈る映画祭。8回目の開催となる今年も、ジャンルや国境を越えた選りすぐりの新作と旧作が上映される。

 今回は、日本初公開の新作から旧作までの全26作品(シークレット作品含む)を上映。オアシス、プライマル・スクリーム、ジーザス&メリーチェインなどを見出し、世界No.1のインディーレーベルに上り詰めた“クリエイション・レコーズ”の創設者アラン・マッギーの波乱万丈な半生を描き、製作総指揮にダニー・ボイルを迎え『トレインスポッティング』チームが映画化した『クリエイション・ストーリーズ~世界の音楽シーンを塗り替えた男~』が、今回のクロージング作品に選ばれた。

 また、ロジャー・コーマン印のパンク映画を一挙上映。世界初のパンクロックバンド・ラモーンズが出演するロックと学校と爆発が奇跡的に融合した『ロックンロール・ハイスクール』、『地獄の逃避行』『トゥルー・ロマンス』のような破滅的で暴走する高校生を若かりし頃のチャーリー・シーンが演じる『ブロークン・ジェネレーション』、当時のロジャー・コーマンの会社ニュー・ワールド・ピクチャーズ最大のヒット作『エンジェル』、そして、保守的な住民たちから追いつめられ、パンク・ロックに陶酔する孤児たちの怒りが爆発する『反逆のパンク・ロック』の4本を、「夜コーマン」から10年ぶりの新企画「サタデーナイト★夜コーマン」として上映する。

 また、邦画作品では、『リング』『呪怨』などで知られるJホラーの巨匠・高橋洋の最新作『ザ・ミソジニー』を今秋の一般公開に先駆け特別上映する。

 加えて、クリント・イーストウッドの息子スコット・イーストウッドとメル・ギブソンが手がけた、ブチ切れたら止まらない元特殊部隊員・Dと、医師免許はく奪ギリギリの精神科医・オルターウッドの凸凹バディが旧日本軍の財宝の謎に挑むアドベンチャー大作『バッド・トレジャー』、2つの巨大隕石が落ちる地球最後の日を舞台に、インターネットやロボット、AIなど、新しいテクノロジーが人類にもたらす影響に対する警告を描く、パトリック・シュワルツェネッガーが出演のダークで風刺的なSFスリラー『ワーニング』も上映。

 さらに、全米映画批評サイト“Rotten Tomatoes”で100点満点を達成したシチュエーションスリラー『ザ・フィクション』、“Rotten Tomatoes”が選ぶ2021年No.1アクション映画『ペーパー・タイガース』も上映される。

 本映画祭では、ホラー作品もラインナップ。愛猫を失い精神を病んでしまったテッドが“9人の人間の魂を捧げる事で愛猫を蘇らせる”と信じ込むようになり愛猫を生き返らせるため、猫のマスクと爪を身に着け魂を求めた奇行がエスカレートしてゆくペットロス・スラッシャー『キャット・シック・ブルース』、ホラーラジオ番組の人気DJが、ハロウィンの夜、少女の妄想が生み出した悪魔“バッド・キャンディ”が引き起こした恐ろしい事件の数々を語り始め、それが現実となるというあらすじの『ハロウィン・ナイト』も加わった。

 また、世界から新作4本も紹介。アジア圏からは『パラサイト 半地下の家族』で注目のパク・ソダムが韓国の名優クォン・ヘヒョとユン・ジェムンを振り回す、チャン・リュル監督のファンタジードラマ『福岡』、北米からは大金を目の前に人生の究極の決断を迫られる配達員・ピエールポールの姿を描く『魅惑のマネー哲学』、ヨーロッパ圏からは、テロリストから要人を奪還するアクションスリラー『デイ・オブ・クライシス ヨーロッパが震撼した日』、ハイエンドな視覚効果と緊張感のある心理描写を融合して描くイギリス発SFノワールスリラー『デウス/侵略』が上映される。

 カリコレがセレクトして贈る今年の旧作は、リマスター作品を3本上映。「恐怖の雨が人間を溶かす!」というキャッチで1976年に日本公開された、悪魔崇拝の教団と対峙する『魔鬼雨 デジタルリマスター版』、ホラー映画の人気脚本家が、次回作の締め切り迫る中、不安定な精神状態から現実世界とその裏側に潜む血みどろの世界の交錯にさいなまれる『デッドライン〜「恐怖の極限」とは何か?あるホラー作家の衝撃の体験!デジタルリマスター版』、さらにスウェーデン映画界が総力を挙げてデジタルレストアした警察映画の隠れた名作と称される『刑事マルティン・ベック HDリマスター版』 をマルティン・ベック生誕100周年に加え、原作書籍翻訳出版40周年などの周年祭として上映する。

 最後に、アカデミー賞5回ノミネートのアイルランドのアニメスタジオ、カートゥーン・サルーンからアニメ作品『パッフィン・ロック』も上映。本作は、トンガリ島で家族と暮らす海鳥パッフィンとウーナとババが、アザラシやフクロウなどの愉快な仲間と繰り広げるかわいい冒険の物語を描く。

 なお、本年の「カリコレ2022」シークレット作品は、情報が取りまとまり次第、6月下旬に発表される予定だ。

『クリエイション・ストーリーズ~世界の音楽シーンを塗り替えた男~』(c)2020 CREATION STORIES LTD ALL RIGHTS RESERVED
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※記事初出時、一部記述に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

■公開情報
「カリテ・ファンタスティック!シネマ・コレクション2022」
開催期間:7月15日(金)~8月11日(木)4週間
開催場所:新宿シネマカリテ(東京都新宿区新宿3丁目37-12 新宿NOWAビルB1F)
入場料金:新作1600円均一(リピート割で1300円)、旧作1100円均一
(c)2014-2022 Musashino Kogyo Co.,Ltd Tm.Musashino Kogyo Co.,Ltd.
公式サイト:http://qualite.musashino-k.jp/quali-colle2022
シネマカリテ公式Twitter:@cinema_qualite

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