玉木宏、『極主夫道』で見せた全力のコメディアンぶり 『マイファミリー』とのギャップも

『極主夫道』玉木宏が見せたコメディアンぶり

 打って変わって、現在放送中の日曜劇場『マイファミリー』(TBS系)で玉木は、誘拐事件を嗅ぎ回る葛城警部を好演中だ。4年前に葛城が逮捕できなかった誘拐犯の関与を疑わせるような事件が起きたのをきっかけに主人公の鳴沢温人(二宮和也)らと接点を持ち、彼らの動きに目を光らせる執念深さを見せる。柔和な雰囲気を併せ持ちながらも、誰が味方に引き込みやすいか冷静に相手の弱点を分析し、最初は鳴沢夫婦を巧妙に懐柔しようとする。

 鳴沢夫婦が犯人からの要求通り、警察を完全排除した後も彼らの綻びや不審な点がないか、常に動向を監視し捜査を諦めない様から、“被害者家族VS誘拐犯”ではなく“被害者家族VS警察”というこれまでにない本作の構図を生み出す役割を担っているのが玉木演じる葛城に他ならない。あの葛城の疑り深く、そして用心深そうな目に見つめられ、何とか平然を装える温人にも感服だ。全てを見透かされてしまうかのようなあの鋭い眼光で相手の心理を徐々に追い込み、揺さぶりをかける様には葛城の刑事としての力量やプライド、さらには刑事人生までもが垣間見える。

 いずれの作品でも“只者ではない”雰囲気を纏い、“守りたいもの”を必死に自分の中で貫こうとする姿は共通している。そして、いずれも本音は無闇に人には明かさず、周囲から誤解されようと煙たがられようと自身のやるべきことに突き進むところも似通っている。

 『「極主夫道」爆笑!カチコミSP』でまた、振り切った玉木の姿が久々に見られると思うと嬉しい。

■放送情報
『「極主夫道」爆笑!カチコミSP』
日本テレビ系『金曜ロードショー』にて、5月27日(金)21:00~22:54放送
出演:玉木宏、川口春奈、志尊淳、古川雄大、玉城ティナ、MEGUMI、安井順平、田中道子、白鳥玉季、滝藤賢一、稲森いずみ、竹中直人ほか
原作:おおのこうすけ『極主夫道』(新潮社バンチコミックス刊)
監督:瑠東東一郎
脚本:宇田学
制作会社:ファインエンターテイメント
(c)おおのこうすけ/新潮社・ytv
公式サイト:https://kinro.ntv.co.jp/

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