『かぐや様』小原好美の好演は努力と人柄の良さによるもの 広がる挑戦に期待と高評価の声

小原好美『かぐや様』好演の秘訣

 アニメ『かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-』第5話で見事なラップを披露、エンディングテーマ「My Nonfiction」の映像が、YouTubeで400万回を超える再生回数を記録して話題をさらった小原好美(藤原千花役)。今期は『かぐや様』のほか、『まちカドまぞく2丁目』、『カッコウの許嫁』、『社畜さんは幼女幽霊に癒されたい。』、『くノ一ツバキの胸の内』などに出演、声を聞かない日はないと思えるほど。また、6月に劇場版が公開される『からかい上手の高木さん』の日々野ミナ役も担当しており、人気作品に欠かせない存在だ。

 子供のような無邪気さと純粋さ、ゆるふわな可愛さを持ちながら、勉強が苦手というちょっと残念な女子。TVアニメ『かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-』で、“ラブ探偵チカ”として学園内の色恋沙汰に鋭く目を光らせながら、書記として生徒会メンバーをかき乱す藤原千花を、小原好美が好演している。その声の存在感は、甘くモチモチとした弾力のあるトック(お餅)を甘辛いタレに絡めて食べる、韓国の定番料理トッポギのようで、一度口にしたら止まらず癖になってしまう魅力がある。

 生徒会室の扉をバーンと開けて登場した瞬間、何かを起こしてくれそう。そんな期待に応えてくれるのが藤原。その無防備でくったくのない笑顔は、お腹を見せて身を投げ出す小動物のようでもある。小原はそんな藤原を、あたかも自分の分身であるかのように演じている。「千花ちゃんは私にとって大きな存在で、小原=千花ちゃんと、役者としてより知っていただけるきっかけになった作品です」(※1)とコメント。また、「千花ちゃんは、はっちゃけているおバカな感じですけど、いろいろ考えないと難しいところもあって……。でも、悩むよりも、楽しく演じないと千花ちゃんにならないんです。そこを考えています」とも。その、楽しく演じた結果が、藤原を生き生きと魅力的にしてくれているのだろう。

 演技については「なるべく原作を読み、キャラクター像をつかむようにしています。また、台本を読む時はセリフだけでなく、ト書きからキャラクター同士の距離感など、イメージを膨らませてから現場に入るようにしています」(※2)と語る。生徒会メンバーとの会話シーンは、テンション感やスピードなど絶妙で、声のバランスや間合いなど、現場入り前の準備はもちろん、普段から親密にコミュニケーションを取っていなければ成立しないものばかり。

 WEBラジオ『告RADIO』では、アニメ本編の延長線上にありながら素の表情も見せるトークで、古賀葵(四宮かぐや役)らキャストとの親密さを感じさせる。素でテンションが高まる古賀に対し、小原はどこかフニャフニャとした藤原っぽいしゃべりを聞かせたと思えば、意外と常識的な一面を見せて古賀にピシャリともの申す時も。藤原とかぐやの自然で楽しい会話シーンは、『告RADIO』でのガールズトークも一役買っていることだろう。

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