イ・ビョンホン×シン・ミナの話も展開 『私たちのブルース』2人は済州で答えを探せるのか

『私たちのブルース』シン・ミナ回スタート

 人生の岐路、人生の始まりや終わりにいる人たちを応援する、さまざまなストーリーを盛り込んだオムニバスドラマ『私たちのブルース』(Netflixで配信中)。第5話で展開された3つ目のエピソードの主役は、1日も早く済州を脱出するためにソウルの医大を目指す学年1位のパン・ヨンジュと学年2位でヨンジュと交際しているチョン・ヒョンの高校生。2人の共通点は、母親がおらず幼い頃から父親に育てられたこと。それと父親同士が犬猿の仲で、隠れて付き合っている。

 ヨンジュに扮するノ・ユンソは22歳の新人女優。透明感とあどけない笑顔が魅力的だ。Netflixオリジナル映画『20世紀のキミ』(2022年配信予定)にも出演する注目したい女優のひとり。ヒョンを演じるペ・ヒョンソンは『賢い医師生活』での双子のホンド役で認知度が上がり、こちらも活躍が喜ばしい若手俳優だ。

 市場に行くと首がもげるほど挨拶をするのは、自分を知らない人はいない村に暮らしているから。そんな環境に窮屈さを感じうんざりしているヨンジュ。あんなに綺麗な済州の海は、彼女にとってはどこにも逃げられない囲いでしかない。

 ヨンジュにとって唯一の刺激がヒョンだったが、2人に訪れたのは予想もしなかった妊娠。この一件で、ヨンジュは描いていた未来が見えなくなり苦しむことに。ヒョンはヨンジュの体を心配するが、周りに頼れる大人もおらず孤立してしまう。すべてをなかったことにすれば、以前の生活に元の関係に戻れるのか。答えのない決断をするにはあまりにも知らないことが多すぎる。

 2人が父親に言い出せないのは親同士の不仲も関係しているだろう。どんな思いで育ててくれたかわかっているから余計にできない。ヨンジュの父パン・ホシク(チェ・ヨンジュン)は穴だらけの靴下を履き、娘には電動歯ブラシを使わせ自分はいつ変えたかもわからない古びた歯ブラシを使う、娘に全てを捧げる人生だ。一方、ヒョンの父チョン・イングォン(パク・ジファン)は気性が荒いものの、学年2位のヒョンを1位だと客に自慢している。大きな山を乗り越えなければならないが、ホシクとイングォンはこれをきっかけに関係性を変えていかなければならない。大切な子どもたちの避けられない問題なのだから。

 新しい命とともに、限られた命についても描かれた。イ・ドンソク(イ・ビョンホン)の母親カン・オクドン(キム・へジャ)は癌を患い、余命2ヶ月と宣告される。ドンソクは過去にあった出来事で母親を許しておらず、「死んだら電話をよこせ」と吐き捨てるほど。ウニ(イ・ジョンウン)が言う「母を亡くさないと目が覚めない」の言葉どおりになる前に、親子の関係は修復されるのだろうか。

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