『明日』ではエリート死神役に “人間ではない役柄”を好演するイ・スヒョクに夢中!

『明日』で死神を演じるイ・スヒョクの魅力

 Netflixで配信中の韓国ドラマ『明日』では、人を救う死神の物語が繰り広げられている。自殺を食い止める任務を担っているのは、あの世の大企業「走馬灯」の危機管理チームだ。チーム長のク・リョン(キム・ヒソン)や新人社員のチェ・ジュヌン(ロウン)に加え、ひと際オーラを放っているのはエリート部署の引導チーム長であるパク・ジュンギルだろう。

 決して崩れることはないであろう髪型とスラッとした体型に黒のスーツがきまり、落ち着いた声のトーンや色白の肌は血が通っていない冷徹さを強調している。死神とは本来、死期を迎える人の元に現れて魂を回収する仕事であり、感情を表には出さない。そんな死神のイメージをそのまま映し出したのが、パク・ジュンギルに扮するイ・スヒョクだ。人気ウェブ漫画が原作の本作で、キャラクターのシンクロ率の高さに満足している原作ファンの声も聞かれている。

 ファッションショーのモデル出身であるスヒョクは184cmの高身長。それだけでも存在感があるが、絵に描いたようなはっきりとした顔立ちがさらに目を引き、演じている役柄を際立たせている。『トッケビ~君くれた愛しい日々~』で死神役だったイ・ドンウクも似たような印象があるが、死神とは「高身長×色白×顔の造形美」の方程式でもあるのだろか。

 なかでもスヒョクが演じる“人間ではない役柄”には魅了されてしまう。彼が人の血を飲んで生きる悪の吸血鬼クィに扮したのは、ファンタジー・ロマンス時代劇ドラマの『夜を歩く士<ゾンビ>』(2015年)。影の支配者であり悪役ではあるものの、妖艶で麗しい吸血鬼に見惚れてしまうほど。太陽の光に弱い性質を持つせいか、暗闇の中や夜にはとりわけ美しさが映える。その美しさが、悲しいクィの物語をますます切ないものにさせていた。

 また、『一理ある愛』(2014年)では素朴さのある家具職人、『名もなき英雄』(2016年)では茶髪にカジュアルな服装で少し抜けている警察官志望の青年、『運勢ロマンス』(2016年)では幼なじみに恋するテニス選手など、死神や吸血鬼とは全く違った印象を見せ、幅広い役に対応できる実力は十分に証明済みだ。特に特徴的な切れ長の鋭い眼差しが、丸く垂れ下がる目にも変わるのには驚かされる。出演する作品のジャンルよって振り幅のあるスヒョクを楽しめるだろう。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アクター分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる