ロウンの魅力が爆発 就活生が死神界の大企業に就職するファンタジー『明日』がおもしろい

ロウンの魅力が爆発な韓国ドラマ『明日』

 人を救う死神として自殺志願者を食い止めるファンタジードラマ『明日』。MBC新金土ドラマがNetflixで同日配信中だ。

 「この作品のテーマには自殺が含まれます。悩みを抱えている方は下記へ」とアドレスを添えた注意書きから始まる。2020年に放送された高校生の犯罪を描く『人間レッスン』でも「助けが必要な時は信頼できる大人や地域の窓口に相談しましょう」と喚起されていたのが記憶に新しい。自殺率の高い韓国で、このようなテーマが扱われるのはめずらしくはない。例えば『SKYキャッスル〜上流階級の妻たち〜』では過酷な受験戦争、『イカゲーム 』では社会格差、『D.P. -脱走兵追跡官-』では軍隊内での壮絶ないじめが題材となった。どれも自殺の要因に繋がるものばかりだ。社会問題を映す韓国作品が、今度は『明日』で私たちに何を問いかけるのだろうか。

 このドラマは重いテーマではあるが、“死神”が登場するファンタジー作品だ。まず目を引くのは、ピンク色の髪にヒョウ柄のジャケットや赤いスーツをまとう、あの世のエリート企業「走馬灯」の危機管理チーム長ク・リョン(キム・ヒソン)。地獄から戻ってきた420歳で、これから明かされていくであろう彼女の背景についても興味が深まる。「走馬灯」では危機管理、引導管理、名簿管理などのチームに分かれ、黒いスーツを着きた死神たちが働く社内は、白を基調とした豪華さがあり大企業そのものだ。死神が定時に退勤する様子もなかなかおもしろい。

 さて、物語は何度も面接に落ちている就活生のチェ・ジュヌン(ロウン)が、自殺を試みる男性を救おうとして昏睡状態になり、“半分人間で半分幽霊”になってしまったことから始まる。6カ月限定で「走馬灯」の契約社員となり、危機管理チーム長のリョンらと死にたい人々を救う任務に就く。夢の就職先が、まさかあの世の大企業だなんて。

 新米の死神、いや新入社員のジュヌンに扮するのは、アイドル兼俳優で大活躍中のロウン(SF9のメンバー)。『先輩、その口紅塗らないで』では職場の先輩に一途に恋をする年下男子、ロマンス時代劇『恋慕』では世子を慕い続ける青年役で人気上昇し、今では引っ張りだこな存在に。4月にNetflixで配信が開始された『偶然見つけたハル』も総合TOP10にランキング入りしている(2022年4月14日現在)。特に純粋で真っすぐなキャラクターを演じるロウンの魅力が発揮されている。

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