『パンドラの果実』で禁断の領域と向き合う ディーン・フジオカが見出す科学の希望
罪が明らかになり、今度は小比類巻と最上を殺害しようとする郷原。L.E.Oは郷原に罪を重ねさせまいと、プログラムを逸した行動に出る。取り調べで明らかになったように、プログラムの葛藤はロボット中枢の温度を高める。煙を吹き光を失ったL.E.Oはその後、再起動できなかった。肉体はすでに死んでいる神楽にとって、これは初めての死なのか、再びの死なのか。あるいは、ロボットという物体の終焉でしかないのだろうか。
ラストに描かれた、小比類巻の事情。彼の妻・亜美(本仮屋ユイカ)は、いつか科学が発展し、遺体の蘇生が実現する日まで、-196度の環境下で管理され続ける。彼女の存在こそ、小比類巻が科学の希望を信じたい理由なのだろう。けれど「希望を持つとつらくなる」、最上の言葉がふと、思い出される。
次回は「魂が抜けた」ような不可解な傷害致死。魂とは、意思とは、命とは? いずれ来るかもしれない、あるいはもう足を踏み入れているのかもしれない、禁断の領域と向き合うワンクールとなりそうだ。
■放送・配信情報
日本テレビ×Hulu共同製作 新土曜ドラマ『パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~』
Season1:日本テレビ系にて、毎週土曜22:00〜放送
Season2:Huluにて、6月配信
出演:ディーン・フジオカ、岸井ゆきの、佐藤隆太、西村和彦、本仮屋ユイカ、シャラ ラジマ、安藤政信、板尾創路、石野真子、ユースケ・サンタマリア
原作:中村啓『SCIS 科学犯罪捜査班 天才科学者・最上友紀子の挑戦』(光文社文庫)
脚本:福田哲平、関久代、土城温美
監督:羽住英一郎
主題歌:DEAN FUJIOKA「Apple」(A-Sketch)
チーフプロデューサー:三上絵里子、茶ノ前香
プロデューサー:能勢荘志、尾上貴洋、古屋厚、中村好佑
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