4兄妹のキャラクターや演出まで 『ちむどんどん』を楽しむヒントは『若草物語』にあり?

『若草物語』に重なる『ちむどんどん』

 実は『ちむどんどん』が『若草物語』に着想を得たことは、脚本の羽原大介が公式サイトのインタビューにて明言している。特に賢秀はヤンチャだった自身の父親をモデルにしているらしく、そういった自分の家族をキャラクターに落とし込んで描いている部分も『若草物語』の著者オルコットと重なるのだ。

 そして第2話ではせっかくのごちそうが比嘉家で振る舞われるも、直前に豆腐屋を営む砂川家の窮状を知って母・優子(仲間由紀恵)がご飯をお裾分けしに行こうと提案する。家族みんなで持っていき、砂川家を病気の母が感謝を述べる。彼女に変わって家計を切り盛りする長男の智(宮下柚百)が弟たちに食べさせるシークエンスも含め、この一連はまさに『若草物語』でクリスマスの日に近所の貧乏な母と六人の子供にお裾分けしたシーンそのものだった。

 こんなふうに、今後も『若草物語』を彷彿とさせる演出があるかもしれない。その関連性を含めて『ちむどんどん』を楽しんで観ていきたい。

■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる