『からかい上手の高木さん』の“ムズキュン”から目が離せない OP&ED曲の味わい深さも

 初夏の劇場版公開も発表されたTVアニメ『からかい上手の高木さん』シリーズ。現在は第3期が放送中だ。深夜アニメでありながら親子でも楽しめるほのぼのとしたタッチとちょっと懐かしい世界観で、2018年の第1期放送から足かけ5年、多くのファンを惹きつけて来た本作。主人公の西片と高木さんの初々しい恋模様から目が離せず、そのもどかしさといじらしさに“ムズキュン”。まだ同作を観たことがないという方は、これを読んでぜひ『高木さん』の世界に触れて癒やされてほしい。

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 『からかい上手の高木さん』は、山本崇一朗の人気漫画が原作で2013年から連載がスタート、現在は『ゲッサン』(小学館)にて連載中。昨年は「第66回小学館漫画賞」で少年向け部門を受賞し、コミックスはシリーズ累計1000万部を突破している。中学生男女の初々しい恋愛模様がコミカルに描かれ、そのもどかしさは“ムズキュン”と評される。近所に駄菓子屋があるどこか見覚えのある風景、エンディングに流れるちょっとだけ懐かしいJ-POPによって引き出される既視感が、視聴者を物語の一部へと引き込んでくれると評判だ。

 主人公は、どこにでもいる普通の中学生男子・西片。演じているのは、公開中の劇場アニメ『グッバイ、ドン・グリーズ!』のトト役をはじめ、『進撃の巨人』のエレン・イェーガー役、『七つの大罪』のメリオダス役など、数多くの人気作品に出演する梶裕貴。現在の声優人気の火付け役の一人として、どこにでもいそうな普通の男子中学生を見事に演じている。

 その隣の席の女子・高木さんを演じるのは、『Re:ゼロから始める異世界生活』のエミリア役、『Fate/Grand Order』のマシュ・キリエライト役、『ゆるキャン△』の斉藤恵那役などで人気の高橋李依。いたずらっぽく囁きかけるような高木さん独特の少し大人びた雰囲気を、絶妙なタッチで演じてくれている。

 高木さんに日々からかわれ、どうにかして見返してやろうと毎度勝負を挑む西片。しかし高木さんが一枚うわ手で、「くそ~高木さんめ!」と顔を真っ赤にする西片の反応を観て楽しんでいる。西片がドキッとする素振りを見せるくせに、サラリとかわしてしまうところは、『からかい上手の高木さん』と呼ばれる所以だろう。

 第3期では「2人って付き合っているんじゃなかったの?」という声が上がるほど、お互い好意を抱いているのはクラスメイトも知るところだが、なかなか進展しない2人の距離感にちょっとムズムズ。しかしシーズンを増すごとに2人の距離は近づき、第2期で西片が高木さんを探して花火大会場を走り回った花火大会の回は、シリーズを通してのクライマックスの1つだった。気づけばクラスメイトたちと一緒に、「走れ~!」と西片のことを応援していた視聴者は多いだろう。2人を見守るクラスメイトたちも個性豊かで、声優には小原好美、M・A・O、小倉唯、内田雄馬、小岩井ことり、岡本信彦、落合福嗣、内山昂輝、悠木碧、田所陽向と実力者がずらり。クラスメイトにスポットが当たる回もあるので、ぜひ細かいところまで注目してほしい。

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