『ラブ・イズ・ブラインド JAPAN』海外の反響を検証 日本の婚活市場の価値観はどう映る?
全米で人気の『The Bachelor(原題)』を元に制作された『バチェラー・ジャパン』(Amazon Prime Video)がシリーズで4作続くなど、海外で人気の恋愛リアリティーショーの日本版が多くの視聴者から支持を集めている。Netflixでも同様に『ラブ・イズ・ブラインド ~外見なんて関係ない?!~』を元にした『ラブ・イズ・ブラインド JAPAN』が製作され、全世界独占配信が開始された。
アメリカで製作された『ラブ・イズ・ブラインド』は、「恋は盲目」という意味とかけて、声や会話だけで相手と惹かれあうことはできるのかを検証した婚活リアリティショーだ。参加者は「ポッド」と呼ばれる小部屋の中で顔の見えない相手と“会話”だけのデートを楽しむ。その後マッチングが成立したら、やっと対面を果たしデート、同棲へと次のステップに移行していくが、その過程では思いもしない問題に直面することも。
日本版、アメリカ版を通してそこにあるのは、見た目に縛られない恋愛を望む参加者の声だ。一方で二国間の違いを上げるとするならば、アメリカでは人種や宗教の問題が日本以上に大きく関わってくる点だろう。多民族国家のアメリカでは人種や民族間においての差別や格差の問題と常に隣り合わせに暮らしがある。相手を決め、結婚を目指すまでのステップは同じであるものの、価値観に違いの見られる中で、果たして『ラブ・イズ・ブラインド JAPAN』は海外でどのような反響を受けているのか。SNSの声を拾いながら紐解いていきたい。
興味深いと感じたのが、英語圏の人々をターゲットとした掲示板型ソーシャルニュースサイト「reddit」の『ラブ・イズ・ブラインド JAPAN』のスレッドに挙がっていた「九州男児と港区男子とは?」という質問だ。九州男子や港区女子/港区男子などは日常に溶け込んでいる表現であると同時に、エリアごとに抱くステレオタイプな印象が存在することを示している。アメリカにおいても地域により価値観や気質は異なるとされているが、さすがに会社経営・42歳のアツシの「結婚相手には家事をやってほしい」という発言には「reddit」でも厳しいバッシングが飛んでいた。出演女性陣がこれを「九州男児だから」と彼の人間性ではなく出身地の問題にして納得していた姿をすんなりと飲み込んだ自分の価値観もまた日本人ゆえのことなのだと気付かされた。