香取慎吾が『日本一の最低男』で更新する新境地 ニセモノを“ホンモノ”にする芝居に期待

香取慎吾、『日本一の最低男』で新境地を更新

 2025年の正月も終わり、いよいよ本格的にこの1年がはじまろうとしている今日この頃。そんなはじまりのシーズンを盛り上げてくれるのがテレビドラマだったりするものだが、あなたはどの作品が気になっているだろうか。個人的には『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』(フジテレビ系/以下、『日本一の最低男』)が非常に気になるところ。主演は香取慎吾で、彼が演じるキャラクター的にも、物語の設定的にも、本作が楽しみで仕方がないのだ。

 この『日本一の最低男』は、人生の崖っぷちに追い込まれた“最低男”が、やがて社会を変えていこうと奮闘するドラマだ。主演の香取が演じるのは“最低男”である大森一平。しかも“日本一”ときた。これまでにもさまざまな映画やドラマで多種多様な“最低男”や“クズ男”が登場しては多くの視聴者をイラつかせてきたものだが、“日本一の最低男”とはいったいどのようなレベルなのか。気になるばかりである。

 ざっくりとしたあらすじとしては次のようなもの。テレビ局の報道マンだった主人公の一平は、その昭和的な価値観のせいで不祥事を起こし、局を追われることに。その後はフリージャーナリストを名乗るものの仕事はなく、無職同様の生活を送っていた。そんな一平は、亡き妹の夫でシングルファーザーの小原正助(志尊淳)に声をかけ、共同生活をスタートさせる。かつての彼は家族のケアが一切できない男だったが、正助とともに家事と育児に精を出す日々を送ろうというのだ。

 “最低男”がすべてを失い、愛を求めて成長していくーーのかと思いきや、そうではないらしい。これでは“日本一の最低男”には到底届かないだろう。そう、一平には魂胆があるのだ。彼は社会的に再起して世の中を見返そうと、まさかの政治家になることを決意。候補者としてのイメージアップのために、正助一家を利用するのだ。これはさすがに、“日本一の最低男”だといってもいいだろう。法に抵触するような罪を犯すわけではないが、人間としては大罪を犯すも同然。私たちがいままで目にしたことのないタイプの“最低男”や“クズ男”の姿が見られるかもしれない。これは楽しみだ。俳優・香取慎吾の新たな表情が見られるかもしれないということでもあるのだから。

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