町田啓太、水谷豊監督作『太陽とボレロ』でトランペット奏者に 石丸幹二、森マリアも出演

『太陽とボレロ』に石丸幹二、町田啓太ら出演

 6月に全国ロードショーされる水谷豊監督作『太陽とボレロ』の追加キャストとして、石丸幹二、町田啓太、森マリアの出演が発表された。

 初監督作となる『TAP‐THE LAST SHOW‐』で夢みる若者の青春群像とショービジネスの光と影を、脚本も手がけた監督第2作『轢き逃げ 最高の最悪な日』では不幸な事故があらわにする人間の心の奥底を描いた水谷。監督3作目となる本作では、オーケストラを舞台にした人間ドラマを“洒脱なエンターテインメント作品”として紡ぎ出す。

 ある地方都市のアマチュア交響楽団。主宰者である主人公の花村理子(檀れい)は18年間、個性豊かなメンバーとともに活動してきた。みんな音楽を愛する普通の人々。しかし、楽団の経営は苦しく必死に奔走する理子だったが、ついに楽団の歴史に幕を閉じる決断を迫られる。そして、最後にして最高のコンサートがはじまる。

 檀れい演じる主人公・花村理子と共にアマチュア交響楽団を支える中古車販売センター社長の鶴間芳文を演じるのは、1990年から劇団四季にて看板俳優として活躍、退団後もドラマ『グランメゾン東京』(2019年/TBS系)、大河ドラマ『青天を衝け』(2021/NHK総合)、映画『ミュジコフィリア』(2021年)など、舞台だけでなく映画やドラマでも数々の作品に出演し、『題名のない音楽会』(テレビ朝日系)では司会を務めるほか、歌手としてオーケストラ・コンサートを積極的に開催するなど、音楽の分野でも活動の幅を広げている石丸。そんな石丸が演じる鶴間は、主人公・花村理子と共に楽団を立ち上げ、様々な苦難を背負う理子の唯一の理解者という役どころ。経営者としても主宰者としても包容力を発揮する役柄だが、理子に時折見せるチャーミングな一面も本作ならではの見どころとなる。

 その鶴間の会社で働きながら交響楽団でトランペットを演奏する田ノ浦圭介を演じるのは、ドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(2020年/テレビ東京系)、Netflixオリジナルシリーズ『今際の国のアリス』(2020年)、大河ドラマ『青天を衝け』(2021年/NHK総合)、ドラマ『ダメな男じゃダメですか?』(2022年/テレビ東京系)など数々の話題作に出演している町田。田ノ浦は、心の奥底では音楽や楽団を愛しているもののストレートに言葉にできず、擦れたように見えてしまうトランペット奏者。本作で水谷監督の演出と出会い、演じることを改めて深く追求したという町田。そして本作出演にあたり、夢に出るほどトランペットを練習したという。

 そして、主人公・花村理子の洋装店で働きながら交響楽団のヴァイオリン奏者を務める宮園あかり役に抜擢されたのは、『ヤヌスの鏡』(2019年/FOD)で連続ドラマデビューを果たし、ドラマ『24 JAPAN』(2020年/テレビ朝日系)にも出演、そして本作が映画初出演となる森。「ヴァイオリンこそ我が人生!」と話すほど音楽を愛する・宮園あかりは、経済的な問題からプロになる夢を諦め、やっとの思いで入団した交響楽団が解散するという現実に向き合いながらも、希望を持ち続け明るく前を向いて、楽団を支える存在となる。自身が8年間続けていたヴァイオリンをもう一度徹底的に練習し、映画初出演にして、交響楽団の第一ヴァイオリン奏者という大役を果たした。

 本作の出演に対し石丸は「鶴間は、理子を見守りながら一緒にオーケストラを支えていきます。台本を拝読し、鶴間は二枚目なのかな、理子を格好良く支えなきゃと思っていましたが、実際の撮影で、監督は見事に別方向に導いてくださいました。私の想像を超えていくようなシチュエーションがあり、とても面白かったです」とコメント。町田は「自分自身、トランペットは小学生の頃少しだけ触れたことはあったのですが、とにかく音を出すのが難しく、苦戦しました。また本編ではチャーミングな人たちも、楽器を持つと人間味がより見えてくるので、是非そこにも注目してみてください」と語り、森は「私が演じる、宮園あかりは明るくはっきりとした性格で、ヴァイオリンのプロの道を諦めなければならない状況でも、弾くことを諦めずアマチュア交響楽団で演奏している一生懸命な女性です。そんなあかりを体現できるよう、ひたすらヴァイオリンの練習をしました」と役にかけた思いを告白した。

 水谷監督は石丸について、「石丸さん自身、楽器をやっていて音楽を愛している方なので、その石丸さんが鶴間を演じて下さったことで交響楽団の存在がよりリアルなものになりました」とコメント。町田については、「(町田さんの)シーンを撮るたびにかっこよさとユーモアを兼ね備えた圭介というキャラクターが出来上がっていきました。魅力あふれる町田くんのセンスが作品の中で光っています」と絶賛。さらに「マリアちゃんは短期間の猛特訓で見事なヴァイオリニストになってくれました。彼女のフレッシュさと愛くるしさもまた、この作品の見どころのひとつになりました」と森についても絶賛のコメントを寄せた。

コメント

石丸幹二(鶴間芳文役)

これまで映画やドラマでご一緒させていただいた大先輩の水谷さんが、映画の監督をなさる。それも近々!と伺った瞬間、心の中で「出たい!」と願ってました。それが叶った時は嬉しかったですね。水谷さんの現場は温かいんです。しかも色々と学べる。実際、監督として立たれた水谷さんは、イソップ物語に出てくる太陽のような人だった。陽光を浴びる俳優たちが、すっと心を開いて、その光に応えたくなるような感じなんです。僕の場合、最初に脚本を拝読した時、鶴間は二枚目かと思ったので、檀さん演じる理子を格好良く支えたいな、と思ったのですが、見事に別方向に導かれました。監督は、僕の芝居に寄り添った形で、想像をはるかに超えるシチュエーションに引っ張ってくださったんです。面白かったですね。そうして出来上がった鶴間を、観客の皆さんには微笑ましく思っていただけると嬉しいです。
個性派の俳優陣が演じる登場人物たちは、皆、クソ真面目に苦難に立ち向かっていきます。が、そのさまは、どこかおかしくて、愛おしい。最後の彼らの笑顔が、きっと皆さんの笑顔につながると信じています。是非劇場でご覧ください。

町田啓太(田ノ浦圭介役)

今回、水谷組に参加できると聞いてすごく嬉しかったです。現場に入り、毎回監督に演出のアイディアをいただくのですが、なんで俺は気づかなかったんだろうと悶々とし、自分なりに咀嚼して出せるかが毎回の課題でしたが、実はそれが楽しかったです。圭介というキャラクターは交響楽団のトランペット奏者です。自分自身、トランペットは小学生の頃少しだけ触れたことはあったのですが、とにかく音を出すのが難しく、苦戦しました。ですが、合奏のシーンではプロの方々と音楽を奏でることが出来、今後の人生でもうないだろうなと思ったので貴重な経験をさせてもらいました。撮影は今まで味わったことない感覚で終わってほしくない時間でした。その雰囲気などが映像を通して伝わると思うので、皆さんに見ていただきたいです。また本編ではチャーミングな人たちも、楽器を持つと雰囲気がガラッと変わるので、是非そこにも注目してみてください。

森マリア(宮園あかり役)

この作品に出演が決まったとマネージャーさんから聞いたときはただただびっくりしました。私が演じる、宮園あかりは明るくはっきりとした性格で、ヴァイオリンのプロの道を諦めなければならない状況でも、弾くことを諦めずアマチュア交響楽団で演奏している一生懸命な女性です。そんなあかりを体現できるよう、ひたすらヴァイオリンの練習をしました。元々楽器を習っていたのですが、5年ぶりの演奏だったのでとにかく必死でした。ですが、弾いていくうちにどんどん楽しくなっていき、私の一部だと思えるようになりました。初めての映画出演で、上手くいかず悩んだことも多かったのですが、監督がかけてくれる言葉の一つ一つが魔法みたいで、演技を楽しむ気持ちをも持つことが出来ました。圧巻のオーケストラシーンはもちろん、楽団員一人一人のそれぞれの想いなど沢山のシーンを是非劇場でご覧ください!

水谷豊(監督)

【石丸幹二出演にあたって】
この物語のメインである、アマチュア交響楽団を立ち上げたのは理子と鶴間です。石丸さん自身、楽器をやっていて音楽を愛している方なので、その石丸さんが鶴間を演じて下さったことで交響楽団の存在がよりリアルなものになりました。鶴間の大人の優しさに何度となく癒されながら、サックスを吹くシーンは必見です。

【町田啓太出演にあたって】
町田くんは若手の中でも勢いがあり、感性の素晴らしさに注目していました。太陽とボレロでは若手トランペット奏者の役ですが、シーンを撮るたびにかっこよさとユーモアを兼ね備えた圭介というキャラクターが出来上がっていきました。魅力溢れる町田くんのセンスが作品の中で光っています。

【森マリア出演にあたって】
あかりの役は吹き替えなしにヴァイオリンが弾けること、弥生交響楽団の中で太陽のような存在であることがイメージでした。かつてヴァイオリンをやっていたとはいえ、マリアちゃんは短期間の猛特訓で見事なヴァイオリニストになってくれました。彼女のフレッシュさと愛くるしさもまた、この作品の見どころのひとつになりました。

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■公開情報
『太陽とボレロ』
6月全国ロードショー
出演:檀れい、石丸幹二、町田啓太、森マリア
監督・脚本:水谷豊 
制作プロダクション:東映東京撮影所、東映テレビ・プロダクション
配給:東映
(c)2022「太陽とボレロ」製作委員会
公式サイト:sun-bolero.jp

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