『DCU』隆子(中村アン)の命を奪った犯人が判明 悲劇は大きな事件の序章に過ぎなかった

『DCU』隆子の命を奪った犯人が判明

 隆子を殺した犯人が捕まったところまではいいが、重要な部分が抜け落ちている。なぜ隆子は狙われなければならなかったのか? ロペスを殺したのは誰なのか? ロペスだけでなく真鍋もメールやコインロッカーを介して黒幕から指示を受けており、真鍋によると、2年前の偽装による溺死事件と同じ人物らしい。かろうじてわかるのは、国際テロ組織ブラックバタフライに関わりがありそうだということ。さらに第4話ラストで明かされた衝撃の事実は、何を意味しているのか? 隆子が領海を超えて追跡を続けたのが、その事実と関係していることはまず間違いない。しかし、正体を知るロペスは消され、真相に迫っていた隆子は、もうこの世にいない。つかみかけた糸を、新名そして瀬能はどのように手繰り寄せていくのか。

 さて現場の紅一点だった隆子が逝き、にわかに男所帯の雰囲気が濃くなったDCU第一機動部隊。サイバー班の神田(趣里)が加わったものの、隆子を失った喪失感はぬぐいきれず、隊員たちの関係もぎくしゃくしているように見えた。海保職員である隊員たちには海の男の無骨さが漂っており、新名をはじめ瀬能や西野は、少々言いにくいことでもストレートに声に出す直情的なところのあるキャラクター。潤滑油的な役回りを担っていた隆子の不在は、そんな隊員たちの素の顔を浮かび上がらせた。しかし口では反抗しているようでも、なんだかんだで隆子のために一致団結し、互いを認め合っているのがDCUメンバーで、そのギャップがなんとも微笑ましい。

 一方で、日曜劇場の名物である陰謀じみた組織内パワーゲームも健在。第4話でも次長の早川(春風亭昇太)が西野に新名の監視を命じるシーンがあり、まだまだ一波乱もふた波乱もありそうだ。瀬能も新名にあらためて15年前の因縁を焚きつけるなど、内憂外患を抱えたDCUがどこへ向かうのか、いろいろな意味で目が離せない。

■放送情報
日曜劇場『DCU』
TBS系にて、毎週日曜21:00〜放送
出演:阿部寛、横浜流星、中村アン、山崎育三郎、趣里、高橋光臣、岡崎体育、有輝(土佐兄弟)、高橋颯(WATWING)、佃典彦、春風亭昇太、市川実日子、吉川晃司
プロデューサー:伊與田英徳、関川友理
制作:TBSテレビ
共同制作:ケシェット・インターナショナル、ファセット4メディア
協力:海上保安庁
製作著作:TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/DCU_japan/
公式Twitter: @DCU_japan

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