神木隆之介も登場! 『妻、小学生になる。』再び動き出した家族の時間と周囲のざわつき

『妻、小学生になる。』動き出した家族の時間

 10年前に急逝した妻が、生まれ変わって帰ってきた――。最愛の伴侶に、そして頼れる母に先立たれ、残りの人生を「余生」とゾンビのように生きていた家族が、この生まれ変わりの奇跡をきっかけに再生する物語。

 そんなフィクションならではの温かな時間が流れる金曜ドラマ『妻、小学生になる』(TBS系)だが、もちろん世間が奇跡をすぐに受け入れられるわけもなく……。第2話では、生まれ変わった妻の弟・友利(神木隆之介)をはじめ、家族を取り巻く人々がざわつき始める。

 妻・貴恵(石田ゆり子)の生まれ変わりとして戻ってきた万理華(毎田暖乃)の存在が、再び人生の活力となった圭介(堤真一)。引きこもりがちだった娘の麻衣(蒔田彩珠)も就職活動をスタートさせるなど、再び動き出した家族の時間。

 ところが、このわかりやすい父娘の変化に周囲が気づかないわけがない。圭介に至っては、万理華の写真を待ち受けにしたスマホを見てはニヤニヤする始末。40代の男性が娘でもない女子小学生の写真を眺めて頬を緩ませる様子に、万理華こと貴恵は「やばい人だと思われる」と頭を抱えるのだが、舞い上がっている圭介にはその危機感がまるでないから困ったものだ。

 生まれ変わってもこの人と結婚したい。そんな夢のような話が、現実になった圭介にとって、万理華が18歳になったら結婚したいというのは心から出た本音。それは相思相愛の父と母を見つめてきた麻衣にとっても、素直に受け入れられるプロポーズだった。

 しかし、真実を知らない人からしたら、やはりいきなり現れた小学生を「妻」と言い張る家族は、どうにかなってしまったと思われても仕方がない状況だ。現に貴恵の弟である友利は、圭介のプロポーズを目撃して心配になって駆けつけた1人。父と娘が揃って「妻なんだ」「ママなの」とにこやかに万理華を囲む姿に、すべてを見届けてきた視聴者であっても友利に同情したくなる奇妙な光景だった。

 そして、圭介とランチタイムに並んで持参したお弁当を食べる「お弁当友達」になった上司の守屋(森田望智)も、休日にデートをする圭介と万理華を見かけて、その関係が気になって仕方がない。なんとか貴恵が機転を効かせて「親戚のおじちゃん」という設定にするも、やっぱり怪しさが拭いきれない。

 今は、純粋に再会できた喜びに浸りたい圭介と麻衣と貴恵。対して、小学生と中年男性の理解し難い関係性を不審に思う周囲と、ヒヤヒヤする場面が今後も続きそうだ。もし現実に、その光景を目にしたら親戚として圭介や麻衣の精神状態を心配すべきだし、大人として万理華を守るべきだと思うが、これはフィクションのドラマだ。そのヒヤヒヤを家族で協力して乗り切り、結束を深めていく様子を楽しみたい。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる