松本潤が劇中誰よりも変わった人物に 『となりのチカラ』遊川和彦が切り込む社会問題

『となりのチカラ』遊川和彦が切り込む社会問題

 筆者が『となりのチカラ』を観て強く感じたのは、またしても遊川和彦の脚本・演出が強く出たドラマだということ。近作に数えられる『過保護のカホコ』(日本テレビ系)、『同期のサクラ』(日本テレビ系)、『35歳の少女』(日本テレビ系)にも似た、社会問題にメスを入れた作風。露悪的とも取れるストーリーと主人公の感情が見えづらい点は、松本潤を持ってしても遊川和彦色に染め上げられている。松嶋菜々子をはじめとするキャストの多くが遊川和彦作品でお馴染みの面々というのもその印象を強くしている要素だ。そこの是非は視聴者一人ひとりが受け止めることであるが、松本や上戸彩といった遊川和彦作品に初参加のキャストには型にハマらない演技を期待したいものである。

 第2話では、柏木清江(風吹ジュン)が一緒に住む託也(長尾謙杜)を「強盗」だと勘違いしてしまう。児童虐待に続くのは、認知症。チカラは、2人の問題にどう立ち向かうのか。

■放送情報
『となりのチカラ』
テレビ朝日系にて、毎週木曜21:00〜21:54放送
出演:松本潤、上戸彩、小澤征悦、映美くらら、ソニン、清水尋也、長尾謙杜(なにわ男子)、浅野和之、風吹ジュン、松嶋菜々子
脚本:遊川和彦
演出:遊川和彦ほか
音楽:平井真美子
ゼネラルプロデューサー:三輪祐見子(テレビ朝日)、服部宣之(テレビ朝日)
チーフプロデューサー:黒田徹也(テレビ朝日)
プロデューサー:秋山貴人(テレビ朝日)、松野千鶴子(アズバーズ
制作協力:アズバーズ
制作:テレビ朝日
(c)テレビ朝日

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