『カムカムエヴリバディ』浜辺の青春群像劇が展開 るい、ジョー、ベリーの恋模様
今日の放送で何度「く〜かっけえ!」と突っ込んだかわからないが、その言葉はまさに、推し活の鑑そのものだった。 演じる市川は、公式インタビューコメントにてベリーがジョーに抱く感情を「ファンなのかな、それとも恋心なのかなと。紙一重ですよね、そういう思いって。でも、今は熱烈なファンなんだろうなと思っています。ファンであることを、自分では恋だと思っているのかなと……」と語っていた。
たとえ推しと自分が結ばれなくても、推しは一生推し。恋なのか、愛なのか、憧れなのか。その感情そのものは曖昧なものだ。しかし、それを抱き続ける自分の意思は、明瞭。その選択の強さに、ベリーの魅力が深まる。彼女も間違いなく今日のMVPだ。いや、みんなMVP。
「ベリー、僕と共鳴せえへんか?」
るいとジョーが「サニーサイド」を一緒に歌うという、微笑まして可愛いやりとりの裏では、まるで対比するかのようにトミーとベリーの小粋で大人な応酬が続く。「私をハントしようなんて、100万年はやいわ」と、口説かれてもなびかず、車を走らせるベリー。く〜! かっけえ! トミーもベリーも一見嫌なやつに見えたキャラだが、その真価がしっかりと描かれた第51話であった。
そして、どうやって帰ってきたのかわからないジョーとるい。彼はコンテストで優勝したら一緒に東京に来てほしい、とるいに頼む。「たとえ誰かと結ばれなくても、私の道を行く」というベリーの意思表明と再び対比されるかのように、「俺についてきてほしい」と言われるるい。放送の冒頭で、短いながらに絶大なインパクトと笑いを残した竹村夫妻と離れて暮らすことになってしまうのだろうか。あの漫才のようなやりとりが見れなくなってしまうのは少し寂しい。果たして、るいの選択はいかに。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:上白石萌音、深津絵里、川栄李奈ほか
脚本:藤本有紀
制作統括:堀之内礼二郎、櫻井賢
音楽:金子隆博
主題歌:AI「アルデバラン」
プロデューサー:葛西勇也・橋本果奈
演出:安達もじり、橋爪紳一朗、松岡一史、深川貴志、松岡一史、二見大輔、泉並敬眞ほか
写真提供=NHK