『スパイダーマン』シリーズでメイおばさんを好演 自立した女性を体現するマリサ・トメイ

マリサ・トメイのキャリアを振り返る

 マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の『スパイダーマン』シリーズ最終章『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』が公開され、世界中で大ヒットを記録している。スパイダーマン/ピーター・パーカーの物語に欠かせない人物の1人は、彼の叔母であるメイ・パーカーだ。MCUでは、そんな彼女をマリサ・トメイが演じている。これまでの映画シリーズでほかの俳優たちが演じてきたメイおばさんに比べて若くセクシーな彼女は、キャラクターのイメージを覆し、多くの観客を驚かせた。この役で広く知られることになったトメイだが、彼女のこれまでのキャリアはどんなものだったのだろうか。

 1964年12月4日、マリサ・トメイはニューヨークのブルックリンに生まれた。ともに演劇好きな弁護士の父と教師の母のもと、彼女は早い時期から俳優を志すようになったという。1982年に高校を卒業したトメイは、ボストン大学に進学。しかし1984年、俳優としての仕事のチャンスを掴む。同年『フラミンゴ・キッド』の端役で映画デビューした彼女はその後いくつかの作品に出演するが、ブレイクまではもう少し待つことになる。

コメディ作品でオスカーを受賞

 1992年、マリサ・トメイは映画『いとこのビニー』に出演する。殺人容疑をかけられてしまったいとこを救うため、弁護士資格を取得したばかりのビニー(ジョー・ペシ)が奮闘する法廷コメディだ。とても弁護士には見えない服装と言動のせいで、判事に最悪の印象を与えてしまったビニーは裁判で悪戦苦闘する。トメイが演じたのはビニーの恋人リサ。彼女もまた、上品とは言えない服装や言動が印象的な女性だ。しかし彼女は頭がよく、自分なりに懸命にビニーを支えようとする。また彼女は、車の修理工場を経営する一家で育ったため、裁判で重要な証人となるのだ。トメイはこの役でアカデミー賞助演女優賞を受賞し、一気に注目を集めた。

 その後、彼女はロマンティック・コメディ『オンリー・ユー』(1994年)で主演を務めるなど、さまざまなジャンルの作品に出演する。しかしなかなか評価を高めることはできなかった。

『イン・ザ・ベッドルーム』でシリアスな役柄に挑戦

 そんななか、2001年にトメイに転機が訪れる。その年に公開された『イン・ザ・ベッドルーム』で、これまでとは違うシリアスな役柄に挑戦した。彼女が演じたのは、18歳の青年フランク(ニック・スタール)と恋に落ちるシングルマザー、ナタリー。フランクは、暴力的な元夫リチャード(ウィリアム・メイポーザー)から復縁を迫られた彼女を救おうとして、命を落としてしまう。若いフランクとの刹那的な恋に溺れながら、元夫の脅威に怯えるナタリーをトメイは幅広い演技力で表現した。この作品で、トメイはアカデミー賞助演女優賞にノミネートを果たした。約10年ぶりに、スター女優に返り咲いたのだ。引き続き彼女は多くの作品で活躍していく。



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