小栗旬、綾野剛、田中圭、赤楚衛二、坂口健太郎 エンタメを盛り上げるトライストーン俳優

小栗旬、綾野剛らトライストーン俳優が活躍中

Netflixシリーズ『新聞記者』Netflixにて、2022年1月13日(木)全世界同時独占配信

 2003年、『仮面ライダー555』(テレビ朝日系)の怪人役でデビューしたのは綾野剛。当時はまだ現事務所に所属しておらず、『クローズZERO II』出演時に、小栗に誘われトライストーンに移籍したというのは有名な話かもしれない。その後、『Mother』(日本テレビ系)で演じた幼児虐待犯と、朝ドラ『カーネーション』(NHK総合)で見せた透明感とのギャップが話題を呼び、2015年の『コウノドリ』(TBS系)で主演としての地位を確立した。

 『コウノドリ』の産科医・鴻鳥サクラのような柔和なキャラクターと、『アバランチ』の羽生誠一のようなアウトローなキャラクター。どちらもハマり役とは何事だろうと頭が一瞬パニックになるが、綾野は声の高さや質、テンポを変えることで印象をガラリと変える。一方で、どの役柄にも共通するのは繊細な眼差し。優しい表情をしても、狂気に満ちた表情をしても、瞳の奥にある危うさが、観る者の心を掴んで離さない。

 2021年、朝ドラ『おかえりモネ』(NHK総合)の菅波役で幾度となくSNSトレンド入りしたのが坂口健太郎。2010年に『MEN’S NON-NO』オーディションに合格して芸能界入りし、2017年の『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)で扮した金髪モデル・KEY役では、数々の毒舌で吉高由里子演じるアラサー女子たちの心をえぐるとともに、視聴者のハートを射抜いてみせた。

 『おかえりモネ』の菅波は、一見クールで人に興味がない若者に見えるが、実は人想いで、熱さを内に秘めた役どころ。愛情はあるのに、それをうまく表現できない菅波だからこそ、百音(清原果耶)との距離が近づくたびに、私たちの胸はトクンと音を立てた。『ハンオシ』の百瀬役もそうだが、「不器用すぎる……でもそこがいい!」という役をやらせたら、彼の右に出る者はいない。ぶっきらぼうな表情から突如飛び出すクシャッとした笑顔で、ヒロインと視聴者をまだまだ翻弄してほしい。

『チェリまほ THE MOVIE ~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~』(c)豊田悠/SQUARE ENIX・「チェリまほ THE MOVIE」製作委員会

 そして、トライストーンのホープといえるのが赤楚衛二。2013年にサマンサタバサ・メンズモデルオーディションでグランプリを受賞し、2017年には『仮面ライダービルド』(テレビ朝日系)で主人公の相棒である万丈役に抜擢。2020年に連続ドラマ単独初主演したドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京系)でブレイクを果たした。

 2021年は『彼女はキレイだった』(カンテレ・フジテレビ系)、『SUPER RICH』と2クール連続で物語の重要人物を好演。先日授賞式が行われた「LINE NEWS AWARDS 2021」では、テレビプロデューサーの佐久間宣行氏から「何層もの魅力がある俳優さん。まだまだ出していない一面がある方だと思うので、これからさらに日本中を虜にしていくのではないか」と絶賛されるなど、ただ熱狂的なブームの渦中にいるのではなく、確かな演技力を持つ赤楚。だからこそ、この先どんな作品と出会い、どんな扉を開いていくのか期待せずにいられない。

 一人ひとりの振り幅に加え、とにかく層が厚い「トライストーン」の俳優陣。2022年も彼らが多方面に刺激を与えながら、エンタメ界を活気づけていくことだろう。

※記事初出時、本文に誤りがありました。以下訂正の上、お詫び申し上げます(2021年12月25日10:57)
誤:2020年に初主演したドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』
正:2020年に連続ドラマ単独初主演したドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』

■放送情報
『鎌倉殿の13人』
NHK総合にて、2022年放送
主演:小栗旬
脚本:三谷幸喜
制作統括:清水拓哉、尾崎裕和
演出:吉田照幸、末永創、保坂慶太、安藤大佑
プロデューサー:長谷知記、大越大士、吉岡和彦、川口俊介
写真提供=NHK

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