西野七瀬、ドラマ主演で気づいた演技の醍醐味 同世代との共演で受けた刺激の数々

西野七瀬、ドラマ主演で気づいた演技の醍醐味

 テレビ朝日系にて放送中のドラマ『言霊荘』が最終回を迎える。とある女性限定アパートで放った言葉が現実になり、言霊の呪いに住人女性たちが苛まれていくホラードラマである本作。最終回を目前に、住人たちの数は減る一方となっている。

 恐怖に立ち向かう主人公・コトハを演じたのは西野七瀬。クランクアップ後には涙も流していた西野。本作での思い出の数々、女優としての経験を語ってもらった。(リアルサウンド編集部)

「みなさんのお芝居に引っ張られる感じがありました」

――ドラマの反響は届いていますか?

西野七瀬(以下、西野):ファンの方がどういう反応をしているかわからないんですよね。でも、(周囲の人から)「すごいことになってるね」と言われた時には「だよね~」って(笑)。「どんどんすごくなっていくから、楽しみにしててね」と伝えています。

――初めてホラー作品を演じられてみて、いかがでしたか?

西野:あんまり怖い経験をしたことがないので、ちょっと非日常的なことを体験できている感じが楽しかったです。それに、特殊な撮影方法のシーンも多いので、いろんな人の力を合わせて協力して撮っている感じが不思議だなぁ、と思いながら見ていました。

――今までに“経験がないこと”を演じる上で、意識したことはありますか?

西野:びっくりするようなことが目の前で起きていたりするので、素直にそれに対してのリアクションを取るように心がけていました。見慣れちゃうこともあるので、あまり何度も撮るようなことはなかったですね。

――なにかハプニングなどはありましたか?

西野:私は特になかったと思います。平和に撮影していました。

――今作は、CGも多いですよね。

西野:あとから映像を観て、「ここはこうなったんだ」と思うことはよくありました。自分が出ていないシーンで、女の人が映っているのを観て「こーわっ!」みたいな(笑)。台本にも載っていないものが追加されていることもあったので、やっぱり知らないとびっくりしますよね……いい怖さだなぁって(笑)。視聴者のみなさんと同じように楽しめるポイントもたくさんありました。

――「後からCGでこうなります」と、実際には見えないものに対して演じるというのはいかがでしたか?

西野:難しかったですね、想像力が大切で。自分には見えていないけど、「そういう状況だ」と思い込んでやるしかないので、CGのシーンはとくに集中して演じるようにしていました。集中していないと、いろいろと冷静に考えてしまうので。

――客観的に自分を見ないようにしていた?

西野:そうですね。なるべく、そうできるようにと思っていました。

――同世代の共演者から、演技の面で刺激を受けることも多かったのでは?

西野:役柄もそれぞれ違うし、かなり大変なシーンもあったので、みんながどういうふうに演じるのかなと気になっていて。実際に近くで見て、「こういうふうに表現するんだ」と何度も思いました。同性で同世代ということで、「もし自分がその役だったら、どうやっていたかな」と考えることは多かったです。

――具体的に、こういう演技するんだと感じた場面は?

西野:みんなちょっと狂っていくというか、おかしくなっていく部分があるんですけど、そういう時の表現の仕方は本当にそれぞれになるんだなと思いました。私が目の前で見たのは、石井杏奈ちゃん。“よくわからないのにめっちゃ笑ってる”みたいなシーンが、すごかったです。

――驚くシーンより、怪演シーンにそれぞれの違いが大きく出る?

西野:そう思いました。でも、(中村)ゆりかちゃんはいつも怯えている描写が多くて。本当に心配になるくらい、悲鳴とか、過呼吸の感じを表現していて、それもすごいと思いました。コトハは乱れるようなことがそこまでなくて、基本的にはフラットにみんなを見ているんですけど、みなさんのお芝居に引っ張られる感じがありましたね。

――撮影中、特に印象的だったシーンを教えてください。

西野:今、思い浮かぶのはベッドの下に引きずられて行った栞(中村ゆりか)さん。すごい距離を引きずられていて、あのシーンで初めて怖いと思いました。それまではそんなに……怖いのは好きなので大丈夫だったんですけど。(内田)理央ちゃんと一緒に「怖いね」って言いながら見てました(笑)。でも、ゆりかちゃんはケロッとしていて、「お腹とか痛くなかった?」とか聞いても、全然平気そうでした(笑)。

――では、ご自身が経験した中で一番印象に残っている撮影は?

西野:やっぱり初日ですかね。まだ現場に自分も慣れていなくて、スタッフさんも含め、みんなと距離感があった頃。(撮影がすべて)終わる頃とは全然違う、初日の独特な空気感は覚えていますね。たぶん私は、誰とも喋っていなかったと思います。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる