『勝手にしやがれ』4Kレストア版日本初公開決定 ベルモンド追悼で『気狂いピエロ』も

 ジャン=リュック・ゴダール監督作『勝手にしやがれ』の4Kレストア版と『気狂いピエロ』の2Kレストア版が、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほかにて2022年4月15日から同時公開されることが決定した。

勝手にしやがれ レストア版 ビジュアル
『勝手にしやがれ』

 今回公開される『勝手にしやがれ』4Kレストア版は、2020年に公開60周年を記念して作られたもので、日本公開はこれが初となる。また、『気狂いピエロ』2Kレストア版は、2007年にレストアが行われた。両作品の主演を務めたのは、2021年9月6日、88歳で死去したフランスの俳優ジャン==ポール・ベルモンド。ゴダール監督と組んだ2作品が、ベルモンドへの哀悼を込めて同時公開される。

 28歳のゴダール、26歳のベルモンド、20歳のジーン・セバーグが参加した『勝手にしやがれ』は、使用された2種類のフィルムの特性を考慮し、オリジナルネガからレストアが行われた。色味は撮影の故ラウル・クタールが監修した2009年のレストア版を模範に、サウンドもオリジナルネガから起こしてレストアの最終的な決定版が作り上げられている。

 一方、『気狂いピエロ』は、35歳のゴダールが長編10作目で生み出した作品。『勝手にしやがれ』以来の盟友である撮影のクタール、ゴダールのミューズでありながらゴダールと離婚したばかりのアンナ・カリーナ、『勝手にしやがれ』で有名になり、この映画でゴダールと決別することになるベルモンドが参加している。しかし、公開当時のマスターポジは消失、インターネガも劣化のため1990年に廃棄されていたため、撮影ネガをデジタル化して新たなマスターネガを作成。サウンドの磁気素材も紛失していたため、当時のプリントから新たな音ネガが復元された。

気狂いピエロ レストア版 ビジュアル
『気狂いピエロ』

 あわせて新ビジュアルも公開。『勝手にしやがれ』の新ビジュアルでは、マルセイユからパリに逃走してきた男(ジャン=ポール・ベルモンド)が、かつて一夜を共にした女(ジーン・セバーグ)にシャンゼリゼで遭遇して談笑するシーンが切り取られている。また、本作を象徴するセバーグのへラルド・トリビューン紙のロゴが入ったサマーニットも収められている。そして『気狂いピエロ』の新ビジュアルでは、パリから南仏に逃れてきた男(ジャン=ポール・ベルモンド)と女(アンナ・カリーナ)の様子が捉えられている。

■公開情報
 『勝手にしやがれ』
2022年4月15日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほかにて公開
監督:ジャン=リュック・ゴダール
出演:ジャン=ポール・ベルモンド、ジーン・セバーグほか
原題:A bout de souffle/1960年(2020年4Kレストア版)/フランス/90分
(c)STUDIO CANAL

『気狂いピエロ』
2022年4月15日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほかにて公開
監督:ジャン=リュック・ゴダール
出演:ジャン=ポール・ベルモンド、アンナ・カリーナほか
原題:Pierrot le Fou/1965年(2007年2Kレストア版)/フランス/110分
(c)STUDIO CANAL

配給:オンリー・ハーツ
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本 
応援:SLOBE IENA(『勝手にしやがれ』)/Charles Chaton(『気狂いピエロ』)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ニュース」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる