『二月の勝者』柳楽優弥×井上真央が向き合った過去の自分 ラストに向け受験は佳境に

『二月の勝者』柳楽優弥らが向き合った過去

 『二月の勝者-絶対合格の教室-』(日本テレビ系)第9話では、生徒たちの姿を通し、黒木(柳楽優弥)、佐倉(井上真央)が過去の自分と向き合った。

 名門塾ルトワックの敏腕講師だった黒木に憧れていた灰谷(加藤シゲアキ)は、黒木が中堅塾・桜花ゼミナールや無料塾・スターフィッシュに力を注ぐ理由が分からず、もやもやした気持ちを抱えていた。「何があなたを変えてしまったのか」という灰谷の問いに対する黒木の答えーー「私が、私の未熟さに気づいたことが私を変えた」。この言葉の意味は、ラストで明らかとなった。

 受験まで残すところ3カ月。「大事なのは最後まであきらめさせないこと」だと、黒木の弁にますます力が入る。生徒たちはいよいよ受験のスケジュールを立てなくてはならない。「合格カレンダー」と名付けられたそれに書き込むのは、夢見る志望校ではなく実際の受験校だ。

 海斗(伊藤駿太)は、第8話で順(羽村仁成)にだけ明かした通り、開成中学を受けたいと母に申し出る。「最上位校を目指すのは勉強に向いている子がすること」「向いてないことで苦労させたくない」ーー子どもを想う(かのような)優しい言葉で、遠まわしに海斗の希望を却下しようとする母。しかし海斗は、母の言う「向き不向き」の言葉に反応する。

 双子の弟・陸斗もまた、空手で海斗に負けたことをきっかけに「向いていない」と、母の判断で辞めた過去があった。そのとき、陸斗の気持ちを聞いたのかと、海斗は母に訊ねる。「いつになったら自分のやりたいことを自分で決められるの?」「自分のための受験がしたい」「最初からできないって決めつけてほしくなかった」。涙ながらに訴える海斗。後日、提出した合格カレンダーの第一志望には「開成」の文字が記されていた。この決断を見た橘(池田鉄洋)も、海斗の可能性を信じる姿勢だ。

 しかしRクラスの生徒になると、志望校や受験スケジュールの組み方に手入れが必要になってくる。なかでも気がかりは、このごろ浮かない顔を見せる理衣沙(渡邉心結)だ。さらに講師らを悩ませるのは、難関校1本でいきたいという母の存在。早急に面談を組むと、母が提示したのは志望校合格点に達している過去問。しかしそれらは理衣沙の現状の学力で解けるはずもない難問であり、知らず知らず回答を記憶してしまっていたための正答と思われた。実際、理衣沙の成績は振るわず、表情も曇ったままだ。

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