『恋慕』フィ×ジウンの切ない関係 ソクチョの選択が2人の未来を左右する?
イ・フィ(パク・ウンビン)とチョン・ジウン(ロウン)が再び愛を育み始めたNetflix配信中の韓国ドラマ『恋慕』。あのとき森で語った夢はもう叶わないけれど、結ばれない運命ならば、一緒になることよりも側にいることを選んだジウン。毎日フィの隣で仕事をしながらフィをいつでも笑顔にすることも、嫉妬し合えることさえも今の二人にとっては嬉しくてたまらない大きな幸せとなっている。そして、たとえまた離れ離れになろうとも、ジウンは今回のようにフィをいつまでも待つだろう。以前、タミがジウンに渡したお守りの文字が書いてある六角体に“恋”、“期”とあったように。
フィが人気者のおかげで、フィのことが好きなジウン、イ・ヒョン(ナム・ユンス)、王妃ノ・ハギョン(チョン・チェヨン)が集まってフィのことを話すシーンは思わず笑ってしまう場面だった。ハギョンの純粋な気持ちには胸が痛むが、いつまでも平和な関係性でいられることはできないとわかっている分、今はせめてこの時間を十分に楽しんでおきたい。
ちなみに、フィとジウンの仲を知り、フィに変わってジウンの偵察にいくなどこの頃大活躍中のホン内官ことホン・ボクトンについて少し紹介したい。ホン内官は幼い頃からフィに仕え、秘密を守りながら、悲しみや喜びを共有してきたフィの大切な家臣だ。ホン内官を演じるコ・ギュピルは、本作で違和感なくキャラクターを演じる、味のある俳優。タイムスリップ時代劇ドラマ『ポンダンポンダン 王様の恋』(2015年)でも大殿内官役を務めており、史劇のコメディ要素に欠かせない存在だ。ホン内官が王の後ろにいると何だか安心するのは、彼の持つ安定感があるからだろう。
また、フィのことを気遣い、会うことを避けているヒョンを見て切なくなってしまうのは、フィがヒョンの気持ちに全く気づいていないからだ。もちろん、ヒョンが気づかせないようにしてのことだが、「今までのように一番の友でいてほしい」というフィの言葉は想像以上に重くのしかかり、その言葉を飲み込んだヒョンの表情は心苦しくなるものだった。そして、史曹判書の娘シン・ソウン(ペ・ユンギョン)が都に戻ってきた。思いがけずジウンと再会したソウンは、自分が思いを伝えたことでジウンに負担をかけてまったことを謝罪する。ソウンは好きだという気持ちも、悪いと思った気持ちも伝えることができる相変わらず真っ直ぐな性格だ。またしても配慮の言葉を投げかけるジウンに対して涙したのは、ジウンへの思いが心にまだ残っているからだろう。この先、それぞれの思いが届くことになるのか追いかけていきたい。