『恋慕』フィ×ジウンの切ない関係 ソクチョの選択が2人の未来を左右する?
王になってからのフィに、廃世子になって己の人生を歩もうとしていた頃の姿はもうみえない。着々とギジェを追い詰める様子に余裕さえ感じるほど、王としての道を歩んでいる。シン・ヨンス(パク・ウォンサン)を大司憲として王宮に呼び寄せた理由に、道を正すためと言ったフィは堂々としており、明るい未来をこれから描くかのように表情もはつらつとしていた。ところが、ユン副護軍(キム・チェチョル)が左義政ハン・ギジェ(ユン・ジェムン)の汚職の証拠を見つけるための任務中に殺されてしまい、目的地を見失ってしまったフィ。ジウンは「目的地があるならいずれは到着するはずです」と声をかけるが、この言葉はまるでフィとジウンの未来についても語っているようだった。長い時間をかけても、どんな形であっても、いつかは結ばれる二人であってほしい。
ユン副護軍の死で大きな衝撃を受けた人物がもう一人いる。ジウンの父でギジェの家臣であるチョン・ソクチョ(ペ・スビン)だ。かつて友だったユン副護軍の死にゆく姿に叫ばずにはいられなかったソクチョ。これまでギジェの命令に従い淡々と人を始末してきたときとは違い、大切な友人を失ってしまった悲しみとただ与えられた道を歩んでいるだけと思って生きてきた後悔がここにきて溢れ出していた。この一件により、ギジェの下についてしまった選択を悔いていることを受け入れ、ソクチョの気持ちが揺れ動いていくのではないだろうか。
フィに味方が増えれば、敵も同じくらい増えてしまう。それが朝鮮時代の王という立場である。フィの正体の秘密を握ったヒョンの兄ウォンサン君(キム・ペク)は、自殺にみせかけてかくまっていたフィの叔父チャンウォン君(キム・ソハ)を利用し反撃に出るようだ。すでに、フィたちを襲ってきたチャンウォン君らの前に現れたのはソクチョだった。フィを助けるためなのか、その目的は次回に明らかになるだろうが、ソクチョがきれいな空を見る度にユン副護軍のことを思い、選ぶべき道に進んでいってくれるよう願いたい。
■配信情報
『恋慕』
Netflixにて独占配信中
出演:パク・ウンビン、キム・ロウン、ナム・ユンス、チェ・ビョンチャン、ペ・ユンギョン、チョン・チェヨン
原作:漫画『恋慕』イ・ソヨン作
演出:ソン・ヒョンウク、イ・ヒョンソク
脚本 :ハン・ヒジョン
製作:モンスターユニオン、イヤギサニャンクン
写真はKBS公式サイトより